哲のアニメ評 か行

劇場版カードキャプターさくら
カウボーイビバップ
風まかせ月影蘭
神風怪盗ジャンヌ
かみちゅ!
カレイドスター
彼氏彼女の事情
ガサラキ
GADGUARD
GUNGRAVE
厳窟王
ガンパレード・マーチ
機動警察パトレイバー
機動戦艦ナデシコ
機動戦士ガンダムシリーズ
京極夏彦 巷説百物語
銀河英雄伝説
金田一少年の事件簿2 殺戮のディープブルー
雲のむこう、約束の場所
KURAU Phantom Memory
剣風伝奇ベルセルク
攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX

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劇場版カードキャプターさくら(90分)8点
原作・アニメ共に大人気作品の劇場版第1作。商店街のくじ引きで特賞当てて香港にやって来た さくら一行。しかしそれは、クロウ・カードの生みの親であるクロウ・リードに恨みを持つ女魔道師 が仕組んだ罠だった。
悔しいですが、泣きました。いい話でした。さくらちゃんは相変わらず「こんな完成された小学生 おるかぁ?」て感じですが。香港の街並を舞台に繰り広げられるアクションシーンも良かったし、 やっぱ最後が良かったっス。ED聴きながら泣いたよ。悪いか!?敵役が林原めぐみさんだった のがこれまた力入れてるなあと思いましたです。お子さん連れて行った親御さんもそこそこ 楽しめたのではないでしょうか?

カウボーイビバップ(30分×26話)10点
人類が宇宙進出を成し遂げた近未来。生活圏の拡大による犯罪の多様化に対応すべく、 犯罪者には賞金がかけられた。主人公・スパイクら賞金稼ぎが独自の世界観で生き抜く様を描く。
満点。かっこよすぎ。センス抜群。かっこいい話もお笑いの話しも問題なくおもしろい。 プロの仕事だ。絵、音楽、シナリオ、声優、作品全体のテンポと間。非の打ち所なし。全26話、 全ておもしろかった。単発話の連続でありながら、最後バシっとまとまっているのは凄いと思う。 各キャラの生き様が素晴らしい。犬のアインまでかっこいい。フェイ最高。最終回のあの瞬間の為に 作られたキャラだったのかなあ、彼女は。だとしたら、本当に凄い作品だなあ、これは。映画が楽しみだ。それはもう、めちゃくちゃに。
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風まかせ月影蘭(全13話)7点
腕の立つ女素浪人・月影蘭と猫鉄拳の使い手・ミャオ。 二人が風まかせな旅路で織り成す痛快時代劇アニメ。
ハッキリ言ってこれ以上の説明は不要な内容です。 ホンマに時代劇をアニメでやってみたってだけ。 時代劇好きは楽しめること間違い無しですが 時代劇好きでない人は楽しめないかと。 金はないけど義理人情にゃ篤い、そんな二人が素敵です。

神風怪盗ジャンヌ6点
悪魔が宿った美術品をジャンヌ・ダルクの生まれ変わりであるらしい日下まろんちゃんが回収して悪の野望を阻止するお話。
原作はりぼんで連載。原作者が自分より年下であることに驚きを隠しきれませんです。なかなかの出来だったと思う。 前半は「やる気あんのか、この作画?」と思ったが、後半はやる気あった。話も、落として上げて大団円という超絶理想パターンで大満足。 原作ファンの期待を裏切らない出来だったと思う。しいて言えば、 もっとまろんちゃんの両親の話を入れても良かったかなあ、と。最後も手紙の内容までバシっと行っちゃって 良かったかなあ、と。でもまあ、いいや。とりあえず、最終バトルでまろんちゃんが「神様に何を望むの?」てところからもう「すげー!!」 て感じでした。時を越えて、ジャンヌ・ダルクとノインの魂は救われました。いやー、良かった良かった。
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かみちゅ!(全16話)7点
ある日突然神様になってしまった中学二年生の一橋ゆりえ。 自分が何の神様になったのかを友人の四条光恵や三枝祀達と調べることに。 そして彼女は思ったよりも大きな力を手に入れてしまったことを知るのだった。 神様になっても中学生のゆりえは、多くの仲間に支えられながら、毎日を精一杯に 過ごしていくのだった。長閑な昭和の尾道を舞台に繰り広げられるハートフルコメディ。
尾道の長閑な雰囲気を味わうアニメ。そこで繰り広げられるちょっといい話に涙しましょう! DVD6巻収録の第11話「恋は行方不明」は号泣必至!?(2006/4/13)

カレイドスター(51話)8点
世界的人気を誇るエンターテイメントショー「カレイドステージ」の雛形「カレイドスター」になることを 夢見る少女・苗木野そらは、義父母の反対を押し切り、単身アメリカへ旅立った。 そらの天賦の才能に気付いたカレイドステージ支配人のカロスは、特例でそらの入団を認める。 しかし、そんなそらに周囲は辛く当たるが、そらは努力と根性で皆の信頼を勝ち取っていく。 「真のカレイドスター」を目指し、そらと仲間達の日々は続く。
こういう、熱く、そして心から感動する作品を作らせたら佐藤順一監督はさすがというか、 本当に何度も泣かされました。しかも、予定調和ではない展開で、予定調和なオチに持っていくところが、 本当に凄いと思います。「うぉ、こう来るのか!!」と思わせられて、気付いたら泣いてるということが 本当に多かったです。「全51話、観て損なし」と言い切ります。って私は途中参戦(2クール目開始から参戦) なんですけどね(笑。(2004/3/27)

彼氏彼女の事情(30分×26話)7点
見栄っ張りのヒロイン・宮沢雪野が見栄を張るのをやめ、本当の自分をさらけだして生きて行こうとするお話。
原作付きアニメの選択肢でもっとも難しいと思われる(まあ本当はどれも難しいんだろうが) 「原作を再現しつつ、オリジナリティーを加える」という手段を選んだアニメ『カレカノ』だが、良かったと思う。 ゆきのんの暴走部分とか、つばさちゃんの獣化とか、面白かった。相変わらず音楽もよいですな、ガイナックスは。 ラスト3話はガイナックスオリジナルだったそうですが、24話は泣いた。雪野ちゃん最高!! まあ、終わってみれば「原作宣伝用アニメ」でしたな。私は原作ファンなのでいいですが、 ひとつのアニメ作品としてはイマイチでしたかね?話終わってないから。 最近はメディアミックス当たり前のご時世なので「ひとつのアニメ作品」ということばは意味を持たないのかもしれませんが。 高校卒業までやってくれるのか?何にせよ『天使のゆびきり』が叶うことを願っています。
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ガサラキ(30分×25話?)7点
日本屈指の軍事産業会社・豪和とその会社にモルモットのように扱われる豪和家四男・ユウシロウのお話。
他にも能が出てきたり専門用語乱発したりとかなりややこしい。まあ、その辺が魅力なのだが。 話的にはユウシロウと特自のメンバーとの絡みとミハルとシンボルの絡みがもうちょい欲しかったか。 でないと、何であの人たちがあんなに結束してるのかわからない。 それから西田さんとアメリカ大統領が凄すぎてかえって話が盛り上がらなかった。 なんか最初から最後まで豪和家長男・一清の一人舞台って感じでしたな。 とりあえず「安宅大尉最高!!ていうか高山みなみ最高!!」てことで。

GADGUARD(全26話)7点
運び屋でバイトをしている真田ハジキは、ある日「ガド」という謎の物質に触れてしまう。 ハジキが触れたガドは巨大ロボット「鉄鋼人」へと変形した。鉄鋼人は、作り出した人間が触れて 思い描いた通りに動くらしい。ハジキは「ライトニング」と名付けた鉄鋼人と共に、日夜街で起きる事件を 解決していく。ヤクザ相手に裏社会で仕事をする少年・カタナ、お金持ちのお嬢様・アイコ、 やたらと「正義」にこだわる少年・タクミ、空手少女・アラシら、他にも鉄鋼人を持つ人間が 現れる中、ハジキは「何故自分達はガドに選ばれたのか」自問自答しながら、日々を過ごしていく。 思春期の少年少女の想いを謎の物質「ガド」を通じて描く、近未来ダウンタウンメカアクション (どんなジャンルだ(笑)。
正直言いますと…序盤の一話完結で事件を解決していく話はかなり好きだったんですが、 終盤にハジキが自分探しの旅に出てしまってからはイマイチでした。 街並みの描写とかが結構好きだったので、旅に出て田園風景しか出なくなってしまってからは 私的魅力が半減してしまいました。でも最終回は泣きました。(2004/2/4)

GUNGRAVE(26話)8点
化物に追われる少女・ミカを救った男、ビヨンド・ザ・グレイヴ。 巨大な銃を使い化物を一掃したグレイヴの話を聴き、ミカを追う組織のボス・ハリーは呟く。 「生きていたのか、ブランドン」二人は、かつて共に裏社会のトップを目指した仲間だった。
レッドカンパニー、黒田洋介、藤島康介といった強力スタッフで作られPS2で発売されたゲームのアニメ化。 ハリー達が成り上がるまでを描いた過去編はコテコテのマフィアモノ。 『ゴッドファーザー』『アンタッチャブル』ぽく非常に渋いです。 現在編に入ると化物バトルが展開されるわけですが、それでも過去編のおかげか どちらかというとマフィアモノの雰囲気を色濃く感じました。 ラスト直前のブランドンVS文治、義兄弟対決は歴史に残るかっこよさ。 最終回ラストも巧いよなぁ、と思わせた、黒田脚本の底力。(2004/4/1)

厳窟王(全24話)8点
パリの貴族モルセール家の一人息子アルベールと親友のフランツは月面都市ルナの オペラハウスで、謎の紳士に出会う。彼の名はモンテクリスト伯爵。アルベールは、 様々な噂を持ちつつも、他の貴族とは違う雰囲気を持つ伯爵に惹かれてしまう。 デュマの名作「モンテ・クリスト伯」を未来SFを舞台にリメイク。 復讐に燃える伯爵と、そんな復讐鬼に憧れてしまった少年の物語。
最後の方は原作とは違う解釈で纏め上げてる、らしい。結局まだ原作を読んでいないのでなんともですが、 復讐に邁進する伯爵とそれに翻弄される人々の人生、そして世間知らずのボンボンから大人へと成長していく アルベールの姿には感動する点もあり。(2005/4/19)

ガンパレードマーチ〜新たなる行軍歌〜(全12話)7点
太平洋戦争終了後に突如現れた謎の生命体「幻獣」により、人々の生活は脅かされていた。 人類は世界的に団結しこれに対抗するが、戦況は苦しかった。1999年、日本は九州を最終防衛戦として、 戦っていた。人材が底をつきかけている現状では、高校生くらいの少年少女達が戦場に出るしかなかった。 速水厚志は、どこにでもいる少年だった。世界の平和のため、彼は今日も戦っていた。そんなある日、 彼が所属する第5121戦車小隊に、芝村舞という少女が配属されてくる。
人気ゲームのアニメ化。ゲーム知らないと楽しめないかも?? ちなみにアニメは序盤が戦争物で終盤はラブコメです。その辺で賛否分かれそう。 私はゲームのなんでもあり感が出てて良かったかなとも思います。

機動警察パトレイバー9点
ハイパーテクノロジーの発達と共に、あらゆる分野に進出した大型ロボット「レイバー」。しかしそれは、「レイバー犯罪」という新たな社会的脅威を生み出した。それらに対抗するために、警視庁はパトレイバー部隊を結成する。しかし、その第2小隊のメンバーは即席警官と問題警官ばかりだった…。
もともと原作ファンだったのですが、OVAとテレビは原作に近いノリですかね、軽くて。 映画はめちゃくちゃシリアスで、このギャップがよろしいです。さすが押井守。 映画にはおタケさんが出てこないのが残念ですが(笑。
劇場版
一作目:
HOSと呼ばれる新OSを開発した天才プログラマー 帆場英一が、ある日突然海上の多層構造物、通称箱舟の上から飛び降りた。 時を同じくして、東京のレイバーの暴走事件が続発する。
遊馬が結構活躍したり最後第二小隊の戦いっぷりがかっこいいので 「パトレイバーぽさ」では劇場版最高作か。
二作目:第2小隊から野明達が他部署に異動して一年、 ベイブリッジにミサイルが打ち込まれるという大事件が発生。 この事件を巡り自衛隊と警察の関係は日に日に悪化していく。 この事件の首謀者である柘植の目的は一体なんなのか…? そして、その柘植とかつて関係を持った我らが南雲しのぶの想いは…? 僕らのヒーロー後藤隊長が大活躍!!
後藤隊長と南雲隊長が活躍しまくりで熟年キャラ好きにはたまらない作品(笑。
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THE MOVIE3 WXIII6点
劇場版第三弾。原作の「廃棄物13号」の辺を劇場化。 例によってパトである必要はない作風、なのはいいのだが、 問題はそれでいて原作読んでないとサッパリ分からないところ。 冴子さんの設定が原作よりツッコンで練られているのは良かったが。 刑事二人を主役にするんじゃなくて、冴子さんを主役にした方がおもろかったかも? (2002/9/23)

機動戦艦ナデシコ(30分×26話+90分)8点(暫定)
地球と木星の戦争に大企業ネルガルが新型戦艦に民間人のクルーを乗っけて殴り込みをかけたは良かったが…そのクルー達は人格無視の 能力重視であったため、かなり痛い集団になってしまっていた…。
話的に全然終われてないと思うので「暫定」ということで。序盤はめちゃめちゃノリが軽いのでそこで脱落しちゃう視聴者も多かったと思われるが、そこを乗り越えた人には実に重〜い終盤と映画が待っている。かくいう僕も最初観た時はそのおもしろさの半分もわかってなかった。二度目観た時に「あ、ここはこんなこと言ってたんや」とか「ルリちゃん最高!!」とかに気付きました。テーマは「私らしく生きる」。映画でルリちゃんの成長した姿を観て泣きそうになりました。アキトは救われるのか!?このままじゃナデシコのテーマ的にいけてないぞ?続編待つ!!
ナデシコとはなんなのか?

京極夏彦 巷説百物語(全13話)7点
百物語の出版を夢見る物書き・山岡百介は、ネタ集めのために諸国を漫遊していた。 ある日立ち寄った宿屋で、小股潜りの又市・山猫廻しのおぎん・鳥寄せの長耳という三人組に出会う。 彼らは、裁かれない罪人を裁く、裏世界の稼業を営む一味だった。
「妖怪ってのは人の心の闇が作り出した物」という京極夏彦作品の基本アプローチを 貫きまくってて面白かったです。(2004/2/7)

金田一少年の事件簿2 殺戮のディープブルー(90分)6点
沖縄最南端の島『紺碧島』に造られたリゾート地『ディープブルーアイランド』にやってきた金田一は テロ事件に巻き込まれてしまう。テロリスト達の目的は、紺碧島付近の海底にある遺跡を守ることに あるという。テロリスト達を操る『キングシーサー』とは何者なのか?金田一達人質の運命は?
金田一劇場版第二弾。原作と比べると、90分でまとめるためか、小龍が出てなかったり茜ちゃん の婚約者が一人だけだったりと、登場人物とその設定にかなりの変更がなされている(犯人もトリック も違う)。さらに、原作ではしっかりと描かれていたテロリスト達の話が全く無し。巫琴ちゃんと 明智警視の駆け引きもあまり多くは描かれず。その点で薄っぺらくなったと言えるが、原作通りに していたら90分ではおさまらなかっただろうから、「英断」と言っていいのではなかろうか? 前作『オペラ座館・新たなる殺人』の原作と劇場版の落差に比べれば断然マシだと言えよう。 だが、『金田一』のライバル作品と言える『名探偵コナン』の劇場版の面白さにはとーてい かなわない。頑張れ、金田一。

銀河英雄伝説(30分×100話以上)10点
人類が宇宙に進出して十世紀。銀河では2つの勢力の戦争と2つの勢力の不穏な動きが繰り広げられていた。 いつまでも続くかと思われたこの不毛な争いは、銀河帝国、自由惑星同盟の両国家に天才が現れることで大きな変革を迎えることになる。 銀河帝国の下級貴族に生まれ、後宮に奪われた愛する姉を取り戻すため宇宙を手に入れることを決意したラインハルトと、 自由惑星同盟の商人の家に生まれ、そもそも歴史家になりたかったのに因果が巡り巡って軍人になってしまったヤン・ウェンリー。 二人が銀河に、そして人類にもたらすものはなんなのか…。
OVAでありながら100話を越えるというスケールに笑ってしまう。原作を完璧に、忠実に再現。 画力や音楽はまずまずだといえる。声優陣も強力である。原作ファンも大満足です。 腐敗した民主国家と良君の元にある専制国家の戦いを通して民主主義のあるべき姿を問う。 各キャラのかっこいい生き様に感動。好きな場面は皇帝ラインハルトを後一歩のとこまで追い詰めた時の ヤン・ウェンリーとシェーンコップの会話と、ラインハルトとヤンの初会談。どちらも感動して震えました。
キャラ名鑑

雲のむこう、約束の場所9点
北海道が他国に占領されてしまった日本。青森に住む少年、ヒロキとタクヤは、二つの憧れを持っていた。 ひとつは、北海道にそびえ立つ謎の巨大な塔。天まで届くその塔に、いつか自分達で作った飛行機で 飛ぼうと、飛行機作成を始める。もうひとつの憧れは、同級生の女の子、サユリ。 あまり話したこともなかった遠い存在だった彼女に、ある日二人は塔への憧れを打ち明ける。それに 「わたしも一緒に行きたい」と応えるサユリ。その時から「塔へ行くこと」は三人共通の憧れになった。
新海監督初の長編作品。いつか、みんなで、「約束の場所」へ行く。 なんかもうそんな設定だけで心震わされてしまいますが、 相変わらずの空気感、ノスタルジーワールド、そして希望と切なさがないまぜになった泣かせるシナリオに 「すげぇ」としか言いようがありません。 共通の憧れを叶える行程を止めてしまった三人。新たな憧れを得たタクヤと、未だその憧れ捨てきれずの ヒロキとサユリ。既に新しい憧れを得ていながらも、旧友とかつての想い人のために一肌脱ぐタクヤの かっこよさに惚れるもよし。遂に塔に辿り着こうかという時、 「憧れ」そのものを失ってしまうことに気付いて泣いてしまったサユリに萌えるもよし。 「約束の場所」を失って今まで三人をどこかで繋ぎ止めていたものが失われるような感覚…でもそれでも 生きていかなければならない、と決意するヒロキに感銘するもよし。 思春期から大人へ。少年達の成長は僕の心を揺さぶりましたとさ。(2004/12/5)

KURAU Phantom Memory(全24話)6点
西暦2100年。人類は「メトロポリス」という理想都市を築き上げていた。 天箕博士の一人娘、クラウは12歳の誕生日の日に、父親の研究所の見学に訪れる。 そこで実験中に現れた謎の光の粒がクラウに衝突、原子分解され再構成されるクラウ。 「私はリナクス」再構成されたクラウはそう名乗る。博士はクラウを返してくれと 願うが、リナクスにはその方法が分からないという。 超人的な能力を持つリナクスの調査を続けるうちに、元に戻す方法が分かるかもしれない。 そんな希望を持ちながら、博士はリナクス、クラウの研究を進める決意をするのだった。 そして、10年後。リナクスの能力を利用してエージェントとなったクラウは、 「絶対に失敗しない」と、有名になっていた。
『すてぷり』『ハガレン』のBONESが送る近未来SFもの。テーマは多分「親子」「家族」。 相変わらずBONES作品お得意(?)の生活感溢れる場面描写は秀逸。 展開の早さも飽きさせずなかなか良かったが、終盤ややダレ気味。惜しい。 第一話、そして最終話の構成は実に好きなので、もっと短くまとめてくれれば良かったかも…。 (2005/1/10)

剣風伝奇ベルセルク7点
原作に負けずクオリティが素晴らしかったですが『蝕』で終わってしまっています。残念。
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攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL(90分)9点
西暦2029年、人間緒サイボーグ化が進み情報ネットワークが張り巡らされた世界で、企業集合国家日本は 電脳倫理犯罪やテロなどに対応すべく特殊部隊・公安9課、通称『攻殻機動隊』を設立した。 9課のリーダーである主人公・草薙素子少佐は 「自分はホントは人間(サイボーグ)でなくてアンドロイドなんでないか?」と悩んでいた。 そんなおり、アンドロイドにもゴースト(魂)が宿るという事件に直面し、彼女はさらに悩んでしまうのだった。
士郎正宗原作の近未来サイバー物を押井守がアニメ化。 原作よりシリアス化されています。『パトレイバー』でもそうでしたが、押井マジックです。 テーマは「あなたはあなたですか?」。クオリティの高さだけでも観る価値あり。 で、一回観てもさっぱりわからんと思うので5回ぐらい観るように(笑。 少佐が船上で語る場面が最高。 「人間が人間であるための部品が決して少なくないように、自分が自分であるためには驚くほど 多くのものが必要なの」深いです。(2004/1/9修正)

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(全26話)8点
『攻殻機動隊』の記念すべき初テレビシリーズ。「草薙素子が人形使いに会わなかったという パラレルワールドでの公安9課」という触れ込みで開始したシリーズ。 シナリオ・作画クオリティ・テーマ性など総合的作品クオリティについてはなんの問題もないと思う。 観ておくべき作品と言ってもいい。というわけで以下極私的感想ですが、 金払ってDVD全巻集める程ではなかったです。地上波で流れるのであれば、それで十分かと。 せっかく人形使いに会わないというifの世界を描いたにも関わらず、テーマが結局人形使い編と あまり変わってない気がしたのが残念です。まぁ、分かり易く描いたと評価出来なくもないですが、 それならやはりDVDを買ってまで観る程のものではないかなとも思いました。(2004/1/9)