結構自分が好きな記事を書いてくださる芝山幹郎さんが字面だけ読むと物凄い飛躍したように見える記事を書かれていたので一応自分も整理しておこうかと(因みに普段の芝山さんの記事から察するに行間が多いだけでそんなことは分かってらっしゃるとは思いますが(笑)。
その点、豊浦さんは冷静に「らしい」記事を書かれていました。


今回のポイントは超ざっくり言うと
・MLBでは(も)サイン盗みは本来はNG。しかし例えば二塁走者が打者にサインを伝達しても表立って咎められることはない(暗黙的にOKとされてしまっている)
・そのような文化があるところに、リプレー検証導入の絡みで試合中に現場で簡単にモニタを観られるようになってしまった
という点だと思います。
実際、今回問題点とされているのは「電子機器を使用したサイン盗み」ですよね。

「暗黙の了解」というやつは「じゃぁどこまでならOKなのか」という問題を孕むわけですが、今回はそこのタガが外れてしまったのが問題だと言われているんやと思います。
もちろん、この「タガを外すのを後押しした」背景に昨今のデータ至上主義がある可能性はあると思います(「サインもデータの一部やろ」という感覚でいたかもしれない)。

しかし「サイン盗みは事実上OK」「リプレー検証の導入」という過程をすっ飛ばして「データ至上主義が問題」とするのはさすがに無理があったと言わざるを得ません。
ただ、芝山さんが取材で「現場を体感していないハイテク秀才」がこれを先導した、という情報を入手されている可能性もありますが。

ところで今回の件、
・サイン盗みの是非
・クセ盗みとサイン盗みの違い
・データ至上主義
の3点でいろいろ意見を述べられている人がいてそれぞれの主義主張が分かって面白いですね。