進化した野球は面白いか データ重視の落とし穴
という記事がございまして。


新しいもの嫌いのおっさんが書いてるわけでなく、データで食ってるDELTAの岡田友輔さんが書いているからこそ意味と重みのある記事ですね。

自分はセイバーメトリクスに出会って
・新しい発見(打率よりも出塁率が大事とか)
・これまでうっすらと感じていたことの証明(守備力とは守備の巧さだけでなく守備範囲も必要とか)
などでとても感心したんですよね。そして何より
・戦力比較は他球団の同ポジション同士で行う
という点に最も感心したのでした(一塁手で打てる選手は他球団にもいるのでそこまで価値は高くないが二塁手で打てる選手は他球団にはそういないので価値が高い)。

それ以来セイバーメトリクスにどハマりしておりますが、確かに最近の(特にMLBの)合理的データ重視から出てきた
・フライボール革命
・オープナー
・(オープナーとも絡むが)選手のデータ解析が進んだことによる起用法の合理化(300打席までしか活躍できない選手は300打席までしか使わない、50球で球の回転が落ちる投手はそこまでしか投げさせない)
この辺りは当然感心するし面白いと思う反面「逆にいろんな可能性を潰しているのでは?」という気もするんですよね。

元々セイバーメトリクス、というかその有効性を世に知らしめた『マネーボール』は「本当はええ選手やのに評価されていない選手」に脚光を浴びせるものやったのに、データ解析が進むにつれてみんながその方向を向くようになり、別の基準では評価されるべき選手が評価されなくなったり(例えば今全盛期のイチローが出てきても評価されない可能性が?)、新たな価値が生まれなくなっているのではと懸念します。
無論、データ解析による戦略、戦術はいたちごっこなので、今の状況が続くことは無いとは思うんですが。