イチローの「事実上の引退」に寄せて。


1993年。前年の亀新フィーバーによりトラキチ一色に染まりつつあったクラスに、オリックスファンのクラスメイトがいた。彼らは我々にこう言った。「鈴木がええんよー」と。
トラキチの自分にとって当時の鈴木は「フレッシュオールスターのMVPの賞金100万円を寄付した」「クラスメイトの女の子が田口と長谷川の『ついでに』サインをもらう」程度の存在だった。
当時もオリックスの試合をよくグリーンスタジアムに観に行ったが、鈴木という選手を生で観たことがあるかどうかは記憶に残っていない。
翌年、鈴木がイチローとなり幾多の記録を打ち立てていくのは衆知の通り。
学校帰りにふらっと立ち寄ってイチローを始め未来のメジャーリーガー達を生で観ることができたのは、とても素敵な日々だったのだなと思います。

引退宣言はしない引退は日本では最近は中村ノリさんがその状態ですし、MLBではバーニー・ウィリアムズなんかがそうなんですよね(事実上の引退から5年経過してやっと引退を認めた)。
でも自分はイチローにはフリオ・フランコのように場所を選ばず「試合に出続ける現役」であり続けてほしかった。

でも、ファンに区切りを与えない引退も、なんとなくイチローらしいなとも思った。

草野球を始めた頃、練習後に立ち寄るファミレスでイチローの試合中継を観ながら食べるランチも楽しかったなぁ。

たくさんの想い出をありがとう、イチロー。