昨日の検証で「平均得点を3にするのは割と方策ありそうやが、それよりも失点をジャイアンツレベルに減らす方が大事そう」ということになりました。
それでは今季のセ・リーグの新QS(6回2失点)の割合を見てみましょう。


そもそも新QSとは?
今季、セ・リーグの平均防御率は2.86でした。つまり従来のQS6回3失点(防御率4.00)では平均をかなり下回る投手ということになります。そこで新QSとして6回2失点(それでも防御率3.00で平均以下ですが)を集計してみようと思った、ということです。

2012年セ・リーグの新QS(6回2失点)。例によって手集計なので間違いあるかも















































































投手名新QS数先発数新QS率QS率
メッセ192965.5%72.4%
能見142751.9%73.1%
岩田142556.0%60.0%
スタン162564.0%72.0%
安藤61346.2%53.8%
久保101662.5%75.0%
秋山020.0%0.0%
二神020.0%0.0%
歳内010.0%0.0%
岩本33100.0%100.0%
伊藤和010.0%0.0%
T合計8214456.9%66.4%
澤村172665.4%
内海202871.4%
杉内192479.2%
ホールトン162564.0%
宮國91656.3%
ゴンザレス21020.0%
東野010.0%
笠原1333.3%
田原010.0%
小山3650.0%
江柄子030.0%
小野010.0%
G合計8714460.4%63.9%
山内172470.8%
中田112250.0%
吉見161984.2%
岩田102050.0%
雄太51145.5%
51241.7%
山井3560.0%
憲伸2633.3%
小笠原2450.0%
ソト4850.0%
大野3837.5%
ネルソン010.0%
伊藤1250.0%
西川010.0%
小川010.0%
D合計7914454.9%58.3%
石川112740.7%
赤川132748.1%
館山152462.5%
ロマン142653.8%
村中132356.5%
増渕1520.0%
七條2633.3%
八木1333.3%
中澤030.0%
S合計7014448.6%55.6%
バリントン162955.2%
マエケン222975.9%
野村192770.4%
大竹142458.3%
福井21020.0%
篠田1520.0%
齋藤2540.0%
今井51338.5%
戸田010.0%
中井11100.0%
C合計8214456.9%63.9%
三浦152560.0%
高崎142458.3%
ブランドン41526.7%
国吉71936.8%
藤井21612.5%
ジオ4850.0%
山本1616.7%
小林太050.0%
須田020.0%
加賀美5955.6%
クレイマー020.0%
田中040.0%
小杉030.0%
060.0%
DB合計5214436.1%46.5%

この表、144試合終了時点のものですが、今季のセは消化試合が多く、GDSはCSへ向けた調整のため先発投手を5回で降板させるケースが目立ちました。なのでAクラスのチームは実際これよりも高い値になるものと思っていた方が良いです。
ということを踏まえた上で話を進めますが、終わってみればQS(6回3失点)はタイガースがトップに。しかし新QSとなるとジャイアンツを下回りカープと同率2位に。先述の通りドラゴンズは意図的に新QSを達成しなかった試合が消化試合で続いたので、実質3位と考えておいたほうが良いかと思います。
QSは達成できるが新QSは達成できない、それが今季の阪神タイガース先発投手陣だったということです。
ジャイアンツの新QSに追いつくにはあと5個以上増やす必要があります。これは昨日の検証で「失点を83減らすには先発投手6人で1試合0.5点失点を減らす必要がある」という結論と比較するとまだなんとかなりそうな気がします。久保の故障、安藤の夏バテで一時期迷走した先発ローテ5、6番手をそれなりに固定できれば、それだけでも5個くらい増やせるか?能見、岩田の復調も願いたいところですが・・・。
しかし仮に新QSを5つ増やせたとしても、まだ減らさないといけない失点は70以上ありそうで、これらは全てリリーフ投手へと回されるのでしょうか?
ううむ、セイバーメトリクス的考え方は難しい・・・。