ブラゼルだけを楽しみにしているのが丸分かりな企画ですね(笑。
因みに「中古外国人」の定義は「他球団を戦力外になった外国人選手」としますので、強奪したジョージ・アリアスやシーツ先生は除外します。


ラリー・パリッシュ(89S→90T)
メジャー通算256本塁打の実績を引っさげ、89年にスワローズへ入団。本塁打王に輝くも、129三振と三振が多く、新監督ののむさんに戦力外と見なされ自由契約になったところを、フィルダーに逃げられたタイガースが獲得。
89年スワローズでの成績は打率.268、42本塁打、103打点。130試合フル出場したことも特筆すべき点。90年タイガースでは夏場に故障し105試合に終わる。成績は.249、28本塁打、80打点。故障していなければ、残留していた可能性も無くはない成績ではあった。
帰国後、メジャーやマイナーで監督を務め、名将と呼ばれる存在に。
どうでもいいところでしかホームランを打たない印象が強かった。この年は八木裕が遂にその長打力を開花した年でもあり、タイガースファンはそっちにぞっこんだったという説もある。それでも上記のように故障が無ければ残留していた可能性のある成績ではあり、実績のある中古外国人を獲るのはそうそう悪いことではないことを証明したか。

ジェームス・パチョレック(88〜91W→92〜93T)
舶来安打製造器。通称パッキー。ホエールズ4年間は全て打率310オーバー。長打力不足を理由に自由契約となるが、成績が落ちたことも原因ではあったと思われる。デッドボールを当てられてもすっと一塁へ歩いていく様はやくみつる先生に「球界の非暴力ガンジー」と評された。
ホエールズ最終年の91年は310、11本塁打、75打点。出場も114試合とやや欠場がちで、前年90年の326(首位打者)、17本塁打、94打点、そして133試合出場から比べるとホエールズとしては確かに物足りなくはあったのだろう。事実、パッキーの代わりに獲得したシーツの92年の成績(308-26-100、打点王)はパッキーを上回るものだったと言えた。タイガースに移籍したパッキーは311-22-88の成績を残し、タイガースの優勝争いに貢献した。しかし93年は腰を痛め不振に終わり、シーズン半ばに帰国。タイガースファンからは「パッキーの引退試合をしてあげてほしい」という要望があったとの報道もあったが、実現しなかった。
暗黒時代に射した一筋の光、それが亀新フィーバーに沸いた92年のシーズンでした。得点力不足に喘ぐ打線の中、四番に座り勝負強さを発揮し続けてくれたパッキーの存在はタイガースファンの心に今でも深く刻まれている、ハズ。敗色濃厚でスワローズの優勝決定が秒読みとなり、夢破れつつあった甲子園での試合終盤、パッキーがホームランを放った際に私の母が「パッキーは分かってくれてる」と呟いたことは今でも鮮明に覚えています。

ダーネル・コールズ(96D→97T)
メジャー数球団を渡り歩いた最大の理由は「そこそこ打てるが守れない走れない」というその使い勝手の悪さだったと思われ、それはドラゴンズでも同様だった模様。鈍足なのに1番で起用するなど、使いどころがよく分からない選手だったのでしょう。
302-29-79となかなかの成績を残すも、21失策と守りに難ありで自由契約に。翌年はメジャー復帰を果たしていたところを、グリーンウェルに神のお告げが下ったタイガースがシーズン途中に獲得。63試合で242-7-28、そして相変わらず走れない守れないという有様でシーズン終了後自由契約に。走れない守れないことは分かっていたわけで、それでも打撃に期待して獲得したが、思った程打たなかった。じゃぁどんだけ打ってくれたら納得したのか、という点は今となっては不明。
FYTNではお馴染みの「ハインウェルズ・マクドリスト」の一人(笑。いちおう解説しておくと、ハイアット・グリーンウェル・コールズ・マクドナルド・シークリストと、この年獲って解雇したタイガース助っ人の名前を合体させて覚える方法です。走れない守れないと分かっていても、96年97年と外国人助っ人に悩まされたタイガースファンとしては3割打ってくれそうな助っ人ということでそれなりにワクワクしていた記憶があります。そこそこ打っていた印象があったのですが、成績を調べてみると250すら打ってなかったという事実に驚き。しかしあの鈍足っぷりには本当に驚きました。今岡なんか目じゃなかったね。

マイカ・フランクリン(99〜00F→00T)
ソーサのそっくりさんで通称「ダミー・ソーサ」。スイッチヒッターのホームランバッターということで貴重な存在ではあったと思われる。今となっては、松坂のデビュー戦で頭部付近に投球され松坂に詰め寄ったことで有名。
99年は238-30-80。00年はウィルソンとオバンドーが炸裂しまくっていたこともあり、事実上戦力外の二軍暮らしになっていたところを、タイガースが獲得。しかし故障のためタイガースでもわずか8試合出場、172-2-6の成績に終わる。
30本塁打できそうな外国人選手というだけでワクワクしていた気がします。今思えば大豊とフランクリンが並んでいた打線はそこそこ迫力があったんでなかろうか。2本塁打のうちの貴重な1本を球場で観られたのはいい想い出です。

というわけで、これまでのタイガースの中古外国人戦績は1勝2敗1分といった感じでしょうか?ブラゼルが活躍して五分の星に戻せるか?先日も書きましたが、当時と今の違いは、助っ人外国人に中軸を任せなくてもいいという点です。今ならパリッシュも引き分けではなく勝ちになることでしょう。ブラゼルの名前がクレイグでハズレ外国人だったクレイグ・ワージントンを思い出すとかいらんことを言うタイガースファンには「もうそろそろ、その辺のハズレ外国人は忘れ去ってもいいんじゃない?」と優しく微笑んであげましょう。