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ようやく読了。


『ICO』というゲームは、冒頭と中盤と終盤にムービーが挿入される以外、その作中でほとんど物語と呼べる部分は存在しません。しかしながらこのゲームには、少年と少女が出会い織りなしていく深い深い物語が間違い無く在る、とプレーした人の多くは口を揃えます。
小説版『ICO』の筆者である宮部みゆきさんも当然その一人であり、それが故に小説版『ICO』を書いてくださいました。『ICO』の世界観を補足して余りある切なく哀しい物語。しかしそんな中でも困難に立ち向かっていくイコとヨルダの勇気を描いた本作品。読んでて何度も泣きました。もう一度ゲームをプレーしたくなる。そういう気持ちにさせてくれました。
霧の城は何故生まれたか、ヨルダは何故囚われていたか、あの影達は何者か、イコはどういう存在だったのか。
それらを噛み絞めながらプレーしたら、また泣けそう。