哲のゲーム評
FINAL FANTASYシリーズ

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『FINAL FANTASY\』を終えて
『FINAL FANTASY X』感想
『FINAL FANTASY X2』感想

FINAL FANTASY II(FC)7点
魔界と通じ強大な魔力を手に入れた皇帝に挑む反乱軍。フリオニール達はある日帝国軍の黒騎士部隊に 襲われたところを反乱軍に救出される。しかし、マリアの兄、レオンハルトが見つからない。 フリオニール達は成り行きで反乱軍に入ることになってしまう。
レベル制を廃し、戦えば戦うほど強くなる「サイヤ人システム」を採用。 どのキャラも好きなように育てられるというシステムが画期的だったFFシリーズ第二作。 残念ながらこのシステムはこの後のFFシリーズには採用されないが、同じくスクウェアの フリーシナリオゲーム『ロマンシング・サガ』に受け継がれる。 ただ、好きなように育てられるため、逆にバランスはグデグデだったと言わざるをえない。 なお、ストーリー重視のFFはこれが最初。帝国軍に挑む反乱軍、それに敵対するキャラや協力するキャラの 個性がなかなかのモノで、今のグラフィック技術でリメイクすればなかなかの作品になるのではと 思われる。(2003/6/23)

FINAL FANTASY III(FC)9点
ちょっと冒険しに行ったら穴に落ちたあげく、出会ったクリスタルに「あんたら光の勇者やでぇ。 世界救ってんかぁ」と言われた少年四人組。クリスタルの加護を受けた彼らは、果たして世界を救うことが 出来るのか!?
1の流れを汲んだシステム重視のFF。ジョブチェンジシステムはなかなかの面白さで、状況に応じた パーティ編成と戦い方を考えるだけでも楽しい。各ジョブの特殊能力は、以後「アビリティ」として FFシリーズに残されていく。さらに召喚獣が初登場。以後、「FFシリーズと言えば召喚獣」とまで 言われる程、欠かせないものになっていく。シナリオ的には、まず主人公四人は『ドラクエ』と同じく 名前もない没個性キャラになっていて、プレイヤー=主人公という図式になっているが、これは FFシリーズでは本作が最後となっていて、故にこの後FFをやってないというプレイヤーは割と多い。 話は上記のあらすじを観ても分かるように、いわゆるRPGの王道的「勇者様世界を救て下さい」物語 なのだが、主人公に協力するサブキャラ達の立ちまくりっぷりや、浮遊大陸を出て外の世界を観た時 (実は自分達が住んでいた世界は、「外の世界」に浮いている浮遊大陸だった)、またその世界が 海に沈められていて、それが浮き上がってくる瞬間など、様々な演出がプレイヤーを魅せた作品であった。 これも今のグラフィック技術で是非観たいものだ。(2003/6/23)

FINAL FANTASY IV(SFC)9点
世界に轟く軍事大国バロンの、さらに中心となる飛空艇部隊「赤い翼」の団長であり暗黒騎士でもある セシルは、だんだん過激になっていくバロン王の行いに疑問を抱き、遂に離反してしまう。 セシルを一途に想う白魔導士ローザやそのローザに恋心を抱く竜騎士カインなど、様々な個性溢れる キャラが登場するシナリオ重視FF第二弾。SFC一作目。
ジョブチェンジもなくキャラもレベルアップで成長していくだけで、プレイヤーは基本的にシナリオ 進行役であるが、シナリオ上でいろいろ提示されるパーティの戦い方を考えるのはなかなかに楽しいもの があった。ただ、何よりも大きかったのはアクティブタイムバトルの導入。それまでRPGのバトルと言えば お菓子でも食いながらのんべんだらりと指示するというものであったが、これよりFFはそうはいかなく なった。実行するまでの時間が各コマンドによって違ったり、時間経過によって形態が変化する敵など、 バトルだけでも十二分に楽しめた。ATBはまさに革命的なシステムだったと思う。 シナリオも各キャラ見事に立っており、SFCの機能をフルに使ったグラフィックとサウンドなど、 ゲーム史を紐解く上で欠かせない作品。(2003/6/23)

FINAL FANTASY V(SFC)10点
チョコボに乗って旅をしていた青年・バッツが野宿をしていた近くに隕石が落下する。 そこから現れた謎の老人ガラフは記憶を無くしていた。また、何故かタイクーンの王女・レナもそこに いちゃったりした。なし崩し的に一緒に旅をするハメになった三人は海賊船を奪おうとして海賊の頭領・ ファリスも仲間に加わっちゃったりすることに。そして風の神殿に辿り着いた四人は、世界を守る クリスタルの力が弱っていることを知るのだった。
3のジョブチェンジシステムと4のシナリオが合体した珠玉の一作。 今振り返ると4に比べると割と拙いシナリオではあるのだが、要所要所で魅せるキャラのかっこよさや演出や シナリオ展開が見事だったと思う。ジョブチェンジとアビリティシステムにより「白魔法を使えるナイト」 などが作れるようになり、戦略性が大きく増した。また、ATBも二作目でさらなる極みに入り、 戦闘だけでも十二分に楽しめる作品であった。アビリティにより、低レベルクリアーなども可能で、 ゲームバランスも珠玉のデキだったと思う。キャラで忘れられないのは敵キャラのギルガメッシュ。 笑いと感動を与えてくれた漢の中の漢。彼のテーマ曲「ビッグブリッジの死闘」はFF史上に残る名曲。 「FFやるなら5から」というのは割と定説。(2003/6/23)

FINAL FANTASY VI(SFC)6点
1000年前の魔大戦で魔法が消え去った世界。人々は蒸気機械の力で世界を復興させた。 しかし、魔法と機械を融合させた魔導の力により、世界を征服しようとする皇帝が現れた。 帝国の兵士ティナは、魔法を使えるために幼い頃に帝国に捕らえられ、洗脳されていたが、 炭鉱都市ナルシェでロックに助けられ、正気を取り戻す。彼女達はガストラ帝国の野望を打ち砕くため、 旅に出るのだった。
FFシリーズ最後のSFC作品。各キャラの立ちぶりはなかなかのものであったが、バトル中における キャラ立てに失敗。最大の原因は全員が魔法を使えるようになることであり、究極魔法アルテマが 強すぎたことである。またシナリオ的にも、後半の主役がどう見てもセリスにしか見えないなど、 各キャラを立てまくった結果誰を中心にしたらいいのか分からなくなってしまうという現象が発生し、 本来の主役であるティナには多少気の毒だったと言える。(2003/6/23)

FINAL FANTASY VII(PS)7点
星の生命エネルギーを吸い取り「魔晄エネルギー」として機械を動かす世界。 その技術を推進する悪徳企業神羅カンパニーと、それに反対する自然保護団体こと秘密組織アバランチ。 主人公クラウドはアバランチに雇われた元・神羅カンパニーのソルジャー。神羅カンパニーの セフィロスとの因縁に決着をつけるため、彼は今日も戦う。
FFシリーズPS第一弾。サターンとプレステの競争に終止符を打った、ゲーム史を語る上で欠かせない作品。 これまた立ちまくりのキャラは、遂にゲーム業界の弱点であった女性ユーザーを多く獲得することに 成功し、ゲーム業界の発展に大きく貢献したが、各キャラを同じように育成出来るマテリアシステムに よって戦闘中のキャラ立てに失敗するという、6と全く同じミスを犯してしまった。 各キャラの悩み・生き方や大どんでん返しの展開など、シナリオ的にはFFシリーズ最高傑作とも 言われるだけに、実にもったいない作品だったと思う。ちなみに哲はラスボスを1ターンで倒してしまい、 大変ゲンナリした。また、後日、ファミ通に載っていた制作者インタビューで、エアリスについての コメントにもゲンナリした。(2003/6/23)

FINAL FANTASY VIII(PS)8点
世界を恐怖のズン底に陥れる魔女に対抗するために組織されたSeeDの隊員を養成する学園バラムガーデン。 そこに所属するSeeD候補生スコールは、パーティで反魔女のレジスタンスに所属するリノアに出会う。 リノアにメロメロになりレジスタンスに協力することにしたスコール他SeeD数名は、 魔女イデアを討つために旅立つ。
ドローシステムで敵から魔法をゲットし、それらを使用するというまたまた戦闘中のキャラ立てに失敗する システムを採用…はしてしまったものの、ジャンクションシステムという、魔法を装備することによって ステータスを変えるシステムは、なかなかに面白く、一部では評判が良かった。 また、キャラのレベルを上げると敵も強くなるという嫌がらせシステムも話題を呼んだ。 ちなみにレベル99にするとラスボスのHPは150万となり、スコールの究極技を10回くらい放たないと 倒せないステキな状況に陥る。シナリオは、主人公スコールで現代の話を進める他方で、 過去の話の主人公・ラグナでも話を進めたり、ガーデン間の戦争とも言える中を駆け巡ったり となかなか熱い展開を見せたが、前作7でも使った記憶喪失ネタを今作も使っており、シナリオ重視派 からは割と非難されたらしい。個人的にはスコールのライバル役・サイファーの斬鉄剣返しに爆笑。 バハムートのメガフレアがリフレクを貫通して来たことに唖然。召喚獣好きは必見。 テーマ曲が遂に歌になり、アジアの歌姫ことフェイ・ウォンが歌う「Eyes On Me」 はなかなかの名曲だった。(2003/6/23)

FINAL FANTASY IX(PS)9点
霧の大陸にある都アレクサンドリア。王女ガーネットの誕生日、劇場艇プリマビスタを駆る 劇団タンタラスが、公演にやってきた。人気の芝居の上演にわくアレクサンドリアだったが、 タンタラスの劇団の顔は仮の姿で、彼らは実は盗賊団だった。 彼らは今日、王女をさらいに来たのだ。一方、最近の母の非道な行いに疑問を抱いていた王女ガーネットも、 城からの脱出を企んでいた。タンタラスの一員であるジタンと、王女ガーネットが出会い、 謎の人物クジャによって女王ブラネに提供される黒魔導士部隊の黒魔導士達にそっくりな少年ビビが 一行に加わる時、自分探しの旅が始まる。その他今作も魅力的なキャラが満載の、最後のPS用FFシリーズ。
「原点回帰」を銘打って発売されたFF9。その目的はほぼ達せられていたと思う。 6以降、割と近代文明社会的な部分のあったFFシリーズであるが、 今作はRPGの王道と言える中世ヨーロッパ風舞台。 随所に光る演出やキャラ達の持つ空気は、まさに昔のFFを思わせる。 世界の雰囲気、シナリオ展開、音楽のメロディライン、時に理不尽なまでの敵の強さ。 FF5(最後の「クリスタルFF」)以前のFFが、確かにそこにあった。 ただ、満点にならなかった理由は…ラスボスが弱かったこと(その手前のボスは 強過ぎて倒すのあきらめかけましたが)と召喚獣と戦えなかったこと。 システム的には4と同タイプと思っていい。各キャラによって個性的なバトルコマンドが用意されていて、 ストーリーのみならず戦闘でも個性を発揮する。9は売れるには売れたのだが、人気面で7や8程持続 しなかった、割と不運な作品であった。また、次作のXからFFのテーマ曲「FINAL FANTASY」が流れなく なったこともあり、これを最後のFFとする人は多い。テーマソング「Melodies of Life」は EDにマッチしすぎた伝説的名歌。(2003/6/23)

FINAL FANTASY X(PS2)8点
文明都市ザナルカンドにて、ブリッツボールの名選手として活躍していた主人公・ティーダは、 ザナルカンドが『シン』という巨大な怪物に襲われた時に、シンに呑み込まれてしまう。 気が付くとティーダは『スピラ』という世界にいた。シンはスピラの人々を苦しめる災厄だったのだ。 スピラではシンを倒すために多くの召喚士が旅に出ていた。シンは倒しても数年で復活するという。 前のシンを倒し、大召喚士と崇められる父を持つユウナもまた、召喚士としてシンを倒す旅に 出ようとしていた。ティーダとユウナが出会う時、物語は始まる。
PS2にFF初登場。 序盤の単調なバトルが嘘のような中盤以降のすさまじい敵の攻撃に多少面食らうも、 それなりに考えるバトルが出来て楽しかった。ラスボスがイマイチ(ていうかバハムート 強過ぎ)な点は残念だったが全体的にバトルは面白かった。シナリオも二転三転でよく練られていたと思う。 惜しむらくはいつもの曲がなかったことですが…。あとフィールド移動と…。 懸念されていた「しゃべる」ことについては何時の間にか違和感無くなっていた。(2003/6/23)

FINAL FANTASY X2(PS2)9点
『FFX』の続編。FFシリーズ初のシナリオ的続編。『FFX』から二年後のお話。 訪れたはずの永遠のナギ節は、今までのしきたりを打ち破りたい人々と、それでもこだわる人々の間に 争いを起こしていた。大召喚士となったユウナは、故郷ビサイドでひっそりと暮らしていたが、 リュックから「彼」が映っているスフィアを手渡され、旅に出る決意をする。
スクウェア的にはいちおう「FF外伝」という扱いらしく、システム面でもなかなかの冒険をしている。 マップ上のいろいろな場所を回ってイベントをこなし、「ストーリーコンプリート率」を上げていく ことでシナリオが進展していく作り。めんどくさい人は「アクティブリンク」というメインのシナリオ だけこなしていけば早々にEDに辿り着けるだろう。そして久々の「ジョブチェンジ」採用。 しかも戦闘中にジョブチェンジが可能で、なかなかに戦略性に富んだバトルを展開出来る。 古参のFFユーザーは大満足ではなかろうか?シナリオ的にはご都合主義的なところもあったり Xのラストはなんだったんだという気もしなくもないが、それでもうれしい「彼」との再会。 ムービーの凄さは相変わらず。(2003/6/23)