『FINAL FANTASY X2』感想

駄文へ

ゲーム評へ

とりあえずジョブチェンジが好きなFF野郎は買っとけ
私はバカゲーマーなのでゲームの評価の大部分はムービーでもシナリオでもキャラでもなく システム部分であり、いきなりそんなところから話をしてしまうが、『FFX2』のジョブチェンジは かなり熱い。戦闘中にジョブチェンジ出来るというのが肝で、割とこれを使いこなさないとしんどい 気がした。ジョブチェンジが大好きという『FF3』や『FF5』からの古参FFユーザーには大満足のデキかと。 と最初に言いたいことの9割9分は言っておいて後を続けます。思うがままに連ねるのでグデグデだったら すいません。

「続編」であることの打算と賞賛。「FF」であることの苦悩と危機。
今作最大のポイントは商業的にも企画的にもユーザー的にも『FFX』の続編である、ということだろう。 今までシナリオ的な続編は作らず、世界観やシステムやサウンドで「FFシリーズ」であることを 知らしめてきたわけだが、遂にシナリオ的な続編が登場した。FFはプラットフォームがPSになってから 二チームに別れてシリーズを作っており、それぞれのチームで作品に特徴が出ていたことは有名な話だった。 片や映画を目指し、片やあくまでゲームであることにこだわり。PS2になってからはゲームにこだわる メンバーは遂に多人数参加型ネットワークRPGを作り、最早「FF」であることは完全に世界観だけに なっており、正直その冠名にこだわる必要もないのではないかと思えてくる。「FF」であるがゆえに 安心して買える、というブランド的意味はあるのかもしれないが、「FF」であるがゆえに買わない人も 確実にいる。そういう点で「FF」であることは間口を狭めている、と思われる。 ならば「FFチームが作った新作」とした方が、ブランドで買う人も買うし、「FF」なら 今更買わないけど新作なら買おう、という人もいて裾野が開くのではないかと素人的には思うのだが、 そんなコーエーの『真・三國無双』的奇跡やカプコンの『バイオハザード』的奇跡を狙う余裕もなく 確実に数百万本売るために「FF」は「FF」として世に送り出され、さらに確実に売るために遂に 『FFX』の続編としての『FFX2』が出た、というのが商業的な打算であったと思われるが、 それでも『X』の続編が出来ることに喜ぶ人も当然いるわけで、打算で出た物でも賞賛されるなら別に いいんじゃねぇのと思うわけです。が、かつてプレステとサターンの戦争に終止符を打ったFFも、 昨今のゲーム業界に流れる「ソフトでハードが売れる時代は終わった」説に巻き込まれ気味であることは 誰もが薄々感じているに違いなく、故に最近、社員総FF動員状態を解除し、途絶えていたシリーズや 新作の確立を、再びスクウェアは実施し始めているのだと思われます。ということを踏まえて、昔 スクウェアが好きだったんだけど最近はFFしか出さないしグラフィックに8割時間割いてゲーム作りたい人に 他社に逃げられたりして益々ゲーム作る技術が下がってやがんなぁもういいやとか思ってた人は 『聖剣伝説』や『半熟英雄』や『トム・ソーヤ』復活の投資だと思って『X2』買ってやって下さい。 『X』買ってない人はセットで。多分『トム・ソーヤ』は出ませんが。というのも『X2』、やっぱり 『X』程売れてないのですな。続編の弱点をさらけ出した形になってます。『FF』をまだ続けたいなら 『ドラクエ』が『ドラクエモンスターズ』でFCやSFC時代を知らない若手ユーザーを取り込み 『ドラクエ7』をシリーズ最高の500万本売った、あの巧さが求められます。

グダグダ御託を並べましたがようやっとシナリオについて語りたく
つーかこの文章読んでる人は『FFX2』やった人だけなんじゃねーかだったら今までの文章意味ねぇよ とか思ったのでここから『X2』のシナリオについて。アニキの動きが一番お気に入りです。 暑苦しくていいです。それからやっぱロンゾ族はいいです。かっこいいです。御山ガガゼトの曲は今回も 良かったです。ユウナはこの二年で変わりましたね本当に。スピラは表向きは機械文明が出回り始めて 変わってるんだけど、人々のユウナ大召喚士様依存症は変わってなかったというか。それを変わったユウナが 変わらぬ想いで守る、ていう話に感動しました。ラスボス前のユウナの語りはマジ泣き。 ああ、そうか、ふと思ったけどこれは水戸黄門だったんだ。大召喚士ユウナがスピラを漫遊して人々を 救うお話だったんだ。いつか人々が皆自立したスピラが観たいです。 ティーダ復活EDは賛否両論あるんだろうけど、『X2』が出た時点で『X』のEDが どうこうは言っちゃいかんでしょ。ユウナは頑張ったんだし、御褒美ですよ。まだ100%クリアしてないので シナリオ感想はこの辺で。つーかこの文章もここで終わりだわ。(2003/6/23)