全17巻は『ホーリーランド』より1巻少なかったんですね。


内容が濃かったせいか『ホリラン』より長く感じました(笑。
『ホリラン』は「(思春期の男の子が)生きる場所を探す」物語でしたが、『自殺島』はそのものずばり「生きること」がテーマでした(終盤には「生まれること」にまで辿り着いた感もあった)。
森恒二先生は人の感情を描くのが巧い方だと思っているのですが、一度自殺を考えた人達が変わっていく様、そして変われない人もいる様、感情の変わり具合変わらない具合、変われないことへの葛藤と変わることへの葛藤などなど実に細かく描かれていたと思います。

最終巻のあとがきにあった「自殺を思う程の苦しみは当の本人にしか絶対理解できない」からの「でも『私は生きていて良かった』『君が生きていて良かった』とは言える」はいろいろ思うこともあって涙が止まらず。

またしても素晴らしい作品をありがとうございました。