ラスト2か月を切ってそろそろ佳境に入ってきつつある『Goプリ』ですが。


12/6(日)放送の43話「一番星のきらら!夢きらめくステージへ!」で天ノ川きららちゃんがおそらく史上初めて「プリキュアより夢」を選択。ただし「春まではプリキュアを続ける」という大人の事情全開の落としどころではありましたが(笑。
まぁしかし劇中の彼女達は当然「2月で自分達の物語が終わる」ことなど知りはしないわけで、各キャラの気持ちを想うとなかなか胸に来るものがあります。最終回が楽しみです。

『Goプリ』は昨年の『ハピプリ』が轟沈したことを受けてか、テコ入れと思われる新しい試みがいくつか見られます。
全寮制学校が舞台、主人公が中一(歴代主人公は中二、続編でひとつ歳を取った『MH』のみ中三)、先輩と師弟関係になる(最近微妙にこの辺の描写薄くなってますが)、主人公以外のラストキー回(※1)を2回に分ける、などがざっと思いつく新要素ですが、そこに更に「プリキュアより夢を選択する」という要素が加わりました。
売上的には劇的に回復傾向というわけではないようですが、それでも持ち直しつつはあるようで、ラスト2か月も頑張ってもらいたいところです。

※1 ラストキー回
『プリキュア』シリーズは人数が増えた『5』以降、各キャラがメインとなる回がだいたい春夏秋冬で1回ずつローテで回ってくるという構成になっていて、目標を持つキャラの場合は回を追う毎にその目標へ近づいていくようになっている(ように見受けられる)。ラストキー回とはその一連の話の最後の回を指す。『Goプリ』で言うと第42話「夢かプリキュアか!?輝くきららの選ぶ道!」第43話「一番星のきらら!夢きらめくステージへ!」がそれ。過去のシリーズではこの回を(おそらく)1回で描いていたが『Goプリ』はきららちゃんの話を2回に渡って放送。おそらくみなみんも2回に渡ると予想。

えらい前置きが長くなってしまいましたが今回書きたいのは『Goプリ』のことではなくて『プリキュア』シリーズを通して「夢かプリキュアか」の選択を迫られたキャラ達を振り返りたいのでした。

春日野うらら(『5』『GoGo』)
駆け出しアイドル。
仕事中やオーディション中に敵登場→戦うか仕事を取るかで迷う回が数回あったり、「プリキュアやりつつアイドルとして成功できるのか?」という不安から絶望に取り込まれてしまったことも。
『5』時代は贅沢に両取りをしていて好感が持てていたのですが、『GoGo』冒頭でプリキュア(友人を助ける)を取ってしまい残念でした。
最終的にどれくらいのアイドルになれたのかもよく分からないまま『GoGo』はグダグダで終了。無念。

蒼乃 美希(『フレプリ』)
トップモデルを目指す読モ。
一度、モデル業に専念するためにプリキュア引退宣言をするも、オーディション中に敵が登場したところで最終選考をすっぽかしてプリキュア(友人を助ける)を選択。
まだ全話視聴していないので今後同じシチュエーションが発生するかどうか注目。

天ノ川 きらら(『Goプリ』)
世界を目指すプロのモデル。
プリキュアとの両立をずっと続けていたようだが、ようやく海外進出チャンスを掴んだ際に後輩を助けるためプリキュアを選択。
しかし再度訪れたチャンスではモデルを選択。期限まで数か月。
旅立ちや別れが描かれると期待される最終回が楽しみ。

明確に「夢かプリキュアか」が描かれたキャラは以上3名でしょうか。以下は番外で「近いところで他にはこういうキャラもいました」というノリで。

美墨 なぎさ(『初代』『MH』)
乙女回路全開のスポーツ少女。
「フツーの女子中学生みたいに暮らしたい」願望とプリキュアをなんとか両立。
『MH』最終回に世界が滅ぶ寸前で明日の宿題を気にする場面が印象的。
初代はプリキュア活動と日常があまりリンク「しない」のが今となっては新鮮です。

秋元 こまち(『5』『GoGo』)
小説家を目指す文学少女。
小説を書くのとプリキュアの両立に悩むようなシーンは無く、そもそも小説を書くことそのものに悩み、プリキュア活動中に解決策を思いつくなど夢とプリキュアが巧くリンクしていたキャラ。理想形。

剣崎 真琴(『ドキプリ』)
生粋のプリキュアにして売れっ子アイドル。
まこぴーは「まずプリキュアである」という点が他のキャラと大きく違うところで「夢かプリキュアかの選択」がそもそもない。
プリキュア活動もアイドルとして歌うのも全ては祖国復興のため。
激務のため参っちゃう回はありましたがそれでも最後まで全うしたのはステキ。
余談ですが『ドキプリ』はノブレスオブリュージュなキャラ達がプリキュアやってたので「プリキュアも施しをするためのただの1道具に過ぎない」感を今となっては感じます。

夢原 のぞみ(『5』『GoGo』)
天性のリーダーシップを持つ少女。カリスマ性とは能力ではなく人格に宿るという好例。
「夢は愛するココの祖国復興=プリキュア活動の成功」と完全に夢とプリキュアが合致した究極の理想形。
その中で現世での夢を見出していく、という流れ、完璧です。

番外以上。
今後のシリーズ(続けばですが(笑)でも「夢かプリキュアか」を迫られるキャラが現れるかもしれませんが、きららちゃん以上のことをするのであれば「夢を選択して途中で引退、交代要員登場」パターンですかね。
前半で引退→劇場版で復活→最終回でも復活
とかなったら熱くない?そんなキャラが現れるのを楽しみにしています。