今日は『となりの怪物くん』11巻発売日ですね。


近年自分がハマった少女漫画は『君に届け(以下『キミトド』)』『となりの怪物くん(以下『怪物くん』)』の二つです。
この二作品に共通するのは「展開が『彼氏彼女の事情(以下『カレカノ』)』っぽい」というところで。

『カレカノ』は前半が仮面優等生を演じてきた宮沢雪野さんが本当の優等生・有馬総一郎と出会い本当の自分を曝け出していこうとする「自己革命」の物語で、二人が付き合いだしてゆきのんが覚醒した後となる後半は自己革命しちゃったゆきのんを前に「俺だっていろいろと悩み抱えてんやけどどぎゃんしたらよかとですかっつーかゆきのんとえっちしてぇ」ともがく有馬くんの物語になっています。
アニメ観て一話のオチに完全にヤられてハマった『キミトド』は序盤は本当はみんなと仲良くしたいのにその外見とオーラからなかなか友達が出来ない黒沼爽子さんが風早翔太くんと仲良くなったことをきっかけに周囲にも溶けこんでいくというこれまた「自己革命」の物語が展開され、二人が付き合いだしてからは風早くんが「黒沼がみんなにとられちゃう〜俺だってすごいことしてぇのに〜」と悶々するお話が展開されています(まぁ実はそもそも最初風早くんが先に片想いしていて爽子さんに近付いたのは下心があったからということが一話のラストで判明するのである意味最初からそうだったとも言えますが(笑)。
昨年秋のアニメで一気にハマった『怪物くん』は、これまたコミュニケーション力が残念な変態達がそれでも友達が欲しいと時に協力しながら友達を増やしていく中、いつの間にかその仲間に巻き込まれた「私は一人でも生きていく」派だった水谷雫さんまでもが人と関わることを意識するようになっていく物語。そして二人が付き合いだしてちょっと経った最近は吉田春君が抱える心の闇と家庭事情に(ようやく)踏み込んでいっております。
それぞれ女の子側がまず変わる→男の子側は女の子が変わったことで自分の抱える問題と向き合うことになる、というパターンであり、しかもこの間に「友達との友情を更に深めるエピソード」があったり友達絡みのお話をいろいろと解決していくというのも共通しているとも言えます(まぁこの辺は他の少女漫画でも割とあるパターン?

あぁそれぞれの共通点を書くだけで既にこんなに書いてしもうた。ここまでは前振りでここからが本題なんですが、自分はこれらの展開の序盤というか前半というか、つまり「女の子側が変わっていく」ところがかなり好きなんです。もう読んでてきゅんきゅんします。時に独りで、時に男の子に励まされながら、変わっていく自分が直面する問題に立ち向かっていく女の子達にとても感動を覚えます。変わったことで心ない同級生に目をつけられいじめにあっても、変わったことで何かを失う恐怖を感じても、彼女達はめげずにそれを乗り越えます。これは多分『ときめきメモリアル』で女の子が伝説の力を借りて告白するために勇気を振り絞る時の感動と同じです(中には伝説の力を借りないのもいますけれども)。
その一方、後半の男の子側の展開にはいまいち感動できないんすよね・・・。「思春期の男の子」という点で共感する部分は多々あるんですが、如何せん感動には結び付かず。共感と感動は違うと言えばそれまでなんですが、序盤にうぉぉぉっと燃え上がった心がなんだか冷めていってしまうのは残念でもあり。まぁ最終的には女の子が「男の子を救えるか」という大問題に立ち向かうところでまた燃え上がって満足するんすけどね(笑。
『キミトド』『怪物くん』の今後はどうなるのか、楽しみにしています。