映画やってた当時観に行けなかった上にDVDもレンタルしそびれていたのですが遂に地上波に来てくれたので観ました。


佐藤浩市って役者はホンマにすげぇなぁと。大根役者の演技は本当に大根役者っぽいし、演技をやってる時の役者の演技と演技をやってない時の役者の演技の棲み分けも巧すぎる。終盤に村田が自分の演技の映像を観るシーンがあるけど、映像の中の村田は完全に殺し屋の表情に見えるし、それを観て泣いている村田は売れない役者の情けない表情に見える。
役者で言うと他に面白かったのはやはり伊吹吾郎と西田敏行の大御所お二人でしょうか。伊吹吾郎の「撤収！」だけで笑わせる演技は神業。西田敏行の「あんた誰だよ！？」も面白かった(『ほぼ日』で読んで知りましたがあのセリフはアドリブだそうです)。

この作品はまぁコメディだから当然と言えば当然なんですが、映画の職人さん達はもちろんマフィアの人達も皆なんだかんだでいいひとなんすよね。それだけでもう面白くて。三谷幸喜作品はだいたいの作品でそうかと思いますが、人を殺しちゃうような人でもいいひとだったりして、それはコメディだから許されることなのかもしれませんが、この世界観はやっぱり好きやなぁと思いました。