いろいろ


『範馬刃牙』19巻
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ジャックVSピクル戦が終わり。ピクルはなんだかんだで野性側にいるわけで、人間・ジャックが持つ精神力や心の強さにビビるのは当然なのか。ピクルシリーズではときたま野性と文明の差を描いているような描写がありますが、鍛錬に鍛錬を重ねてその技術を高めていった烈海王と克巳、そしてその驚異的な精神力でもって己を強化し更には倒れても尚戦いを挑むジャックは正に技術革新と心の成長を日々目指す人類文明の代表だったと言えるのでしょう。で、範馬の血はそこにどう絡むのか、というところがこれからのテーマ、なのか?

『アスカ未来系』1巻
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島本先生の久々な気がする新作。あとがきにもあるようにいろいろと展開を煮詰めてから描いているようなのですが、先生には珍しく不完全燃焼なままお話が展開している印象。ギャグもなんだか真面目に描きたいのを照れ隠しでやっているように感じてしまうので、早く伏線が回収されていつものペースになると良いのでしょうか。敵キャラとアスカ君の会話はいちいち面白くていつもの島本節な気はします。

『もやしもん』8巻
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菌が少ねぇ!!
いや、武藤さんを成長させるというまぁ学生漫画観点から言えば重要なお話だったのだと思いますが、それが『美味しんぼ』的なウンチクとそのネームの量で圧倒的に薄まってしまっているのが残念。だったら菌達かもしくは樹先生にウンチク語ってもらった方が読みやすい気がします。何というか、漫画的に武藤さんやら加納さんやらキャラクターに感情移入してストーリー展開を楽しみたいけど、彼女達がグダグダウンチクを語るもので、ストーリーを楽しむのかウンチクを楽しむのか自分のスタンスが固まらずに読んでしまって疲れてしまいまった。
どっちかにスタンスを固めて読めば、武藤さんの成長に感動しつつウンチク満載でとても楽しいいつもの『もやしもん』だったかも。

『もっけ』9巻(最終巻)
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妖怪や怪異というのは、自然現象や人間社会においてまだ人間の知識では解明できないできごとを「そういうのが存在する」ということで説明するために、人間自らが生み出してきたものです。つまりそれはその時々の世の中を映す鏡とも言えるわけで、『もっけ』という作品はとにかくその一点をとことん突き詰めた作品だったと思います。「魔が差す」と人はどうなるのか、そこから再び魔を追い出すためにはどうすればいいのか。人が自然や社会と巧く折り合っていくためにはどうすればいいのか。じじぃの説教に耳を傾けるのも、なかなか良いものでした。

『MOON』4巻
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スターになっていくということは、またゴシップとの戦いを呼ぶことにもなる。ここのところそういうのが続いている気がしますが。
天才・昴ちゃんが曽田作品キャラ特有の暑苦しさでもって快進撃を続けていたのかと思いきや実は基本が超できているということを新キャラミンミンを通して読者に伝えます。一方その新キャラミンミンさんはこれまた曽田キャラならではの暑苦しさでもってとてもステキ。あとはそこに二人の相方を務める男性陣がどう絡んでくるのかというところですか。