いやいやいや、このサイン配置はおかしいやろ(笑。ホームスチールのサインは無いと思うよ、さすがに(笑。そもそもヒットエンドランのサインは無いように見えたんすが、それで「ヒットエンドランしてきた」と思ったら「今までのサインとは違う」と気付きそうな気が。更にその後の重盗のシーンですが、サインでなくても三塁走者の動きを見て一塁走者がスタートを切ることはフツーにあると思うんですが。まぁサイン盗みだけを拠り所にしてきた連中じゃ混乱する、ということで納得しますか。
あと、厳密に言うと今回の出口と近藤のプレーは「ヒットエンドラン」じゃなくて「ランエンドヒット」になります。説明長くなるので以下続きで。


「ヒットエンドラン」は、走者は盗塁する気でスタートは切りません。なので、打者は「何がなんでもボールにバットを当てて打球を転がして走者を次の塁に進める」というプレーをする必要があります。一方、「ランエンドヒット」は走者が盗塁する気でスタートを切るので、打者は無理に打つ必要が無いのです。
以上を踏まえると、相手チームはあの一連のプレーをどう解釈するか?答えは
1.ランエンドヒットのサインが出た
2.盗塁のサインが出ていたが、打者も打った
3.ヒッティングのサインが出ていたが、走者も盗塁した
4.サインミス
の4パターンになるかと思います。で、まず2についてですが、盗塁のサインが出ていても打者は打ってしまう、ということはよくあることです。基本的に打者は「待て」のサインが出ない限りは打ってもいいことになっている、と思います。しかしそもそもリカオンズには「待て」のサインが無かったように見えました。まぁ盗塁のサインがそれを兼ねているという解釈をすると、これは除外できるでしょうか。3については、盗塁ができる選手の場合は勝手に盗塁してもいい権限が与えられていることがあり、こういうことが発生したりしますが、出口は多分そうではないでしょうから、これも除外できるでしょう。ということは残るは1か4で、1なら先述の通り「サインが変わった」と気付いたが気付いたところで今までにないパターンのサインなので混乱してこのザマ、4ならあくまで盗んだサインを信じ続けてこのザマ、というところでしょうか。
まぁ、ブルーマーズがどう解釈しようが結果は同じになるんですが、気になったので長々と書いてしまいました。長くなってしまったので今回はマンダラートは無しで。
因みに先日、ほぼ日で糸井重里氏と田口壮選手の対談がありましたが、その中でワールドシリーズ優勝を遂げたフィリーズのマニエル監督が「とんでもなく動かない監督なのに、選手が勝手に動いて、結果相手の裏をかいたことになり、嘘臭いように作戦が成立する」というお話がありました。今回のリカオンズは渡久地が裏で皆を操って相手を騙したわけですが、選手それぞれが考えた結果が相手の裏をかくことになるチームも存在するんだから、面白いですね。