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アフタヌーンで最終回を迎えてからかれこれ二年近く。単行本派の私もようやく『神戸在住』の完結を迎えることができました。
ただただ今は「ありがとう」と言いたいです。ホンマに、ホンマに素晴らしい作品でした。神戸に住んでて良かった。
単行本が出る度にその巻でかつらっちが行ったところに行くという行為をした時期がありました。その度に普段何気なく過ごしている神戸という街が違って見えたものです。
自分が住んでいる街を舞台に、こんなに素晴らしい物語が展開する。読者として、こんなに幸せなことはありません。

しかし・・・


結局垂水区は出てこなかったなぁ(笑
マリンピアにかこっちとひろこちゃんと遊びに来いよ〜。
神戸では「長田区の人間は長田より西は神戸と思っていない」というネタがあるんですが、かつらっちもそうなのかなぁなどとよく話していました(あ、あと嶺くんが言っている「北区は神戸ではない」はデフォです(ぉ)。
しかしそんな中、まさか西神が出てくるとは!!よく頑張った!!感動した!!

まぁそんな感じで以下10巻感想。

89話の鈴木さんが泊まりに来る話で号泣。いろいろ考えさせられました。ありがとう。俺も鈴木さんのような人間になりたい。
後はもうかつらっちと帆津さんがいちいち萌え過ぎてヤバイ。卒業式の帆津さんはもうなんかどうしろと言うんだ?

以上10巻感想終わり(ぉ

最後に。
『神戸在住』という作品で、忘れてはならないのが「震災編」です。本作品の連載が始まったのは1998年。震災から3年経った年でした(因みに私が読み始めたのは2000年頃)。当時既に世間から忘れられつつあった阪神大震災ですが、まだ仮設住宅がいたるところに存在し、更地のままになっているところもたくさんありました。神戸を舞台に漫画を描く以上、震災の話は避けて通れない。しかもそれは決して楽しい物語にはならない(実際私はしばらく『神戸在住』を読み返す時に「震災編」は飛ばしてました)。ひょっとすると日常生活の中でちょろっと傷痕を見せるくらいで良かったかもしれないのに、それでもあえて震災当時の話を描き、しかもそれをただ「こんな悲惨なことがあったんですよ〜」というものにせず、物語として昇華した木村紺先生にはホンマに頭が下がります。
この話はフィクションかもしれない。だが、しかし、震災を語り継ぐに十分足る内容である。そう思います。