哲のアニメ評 1999年夏休み映画
アキハバラ電脳組 2011年の夏休み
少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録
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TVは1、2話とつばめちゃん初登場の回と最終回だけ観たことがあったのだが、正直
「さぶい話やなー」と思ってた。だから映画も「ついでに」観ようと思ってただけだったんですが、
いや〜、面白かったっス。話はどーでもよかったんやけど、ギャグがツボやった。間がいいというか、
緩急がうまいというか。結構笑わせてもらった。スレイヤーズの代役は十分果たせたと思う。
良家の子女を英才教育すべく創立された名門校・鳳学園。そこでは、薔薇の刻印を持つデュエリスト達
が薔薇の花嫁を賭けて決闘していた。薔薇の花嫁を手に入れた者は、「世界を革命する力」を
手に入れることが出来るというのだ。この学園に転校してきた男装の美少女・天上ウテナは、
人を物のように扱うデュエリスト達に怒り、決闘に巻き込まれていくのだった…。
TV版とは多少設定をリニューアルした劇場版ウテナ。相変わらず「哲学」してるが、
TVよりは分かりやすかった。偶然にも幾原監督の舞台挨拶に立ち会うことができ
(阪神ファンやってて良かったよ、ホント)話がきけた、というのも大きかったのかもしれんが。
とりあえず『少女革命ウテナ』は「姫宮アンシーの自己革命」の物語であり、
主役のウテナはその補佐役だったわけだ。のび太とドラえもんの関係みたいなもんか。
だからTV版のラストはあんなだったのか。同じく舞台挨拶で大月プロデューサーが「三回泣いた」と
おっしゃっていたが、確かに僕も三回泣いた。ウテナとアンシーが踊るシーン、
ウテナが冬芽のことを思い出すシーン、ウテナカーが変形してお城カーに突っ込んでいくシーン
(BGMはTVのOP)。人が変わるための「何か」との出会い、
変わるための糧とすべき過去の思い出、そして変わる為の闘い。「閉じた世界」からの脱出は
大変で大切だが、「閉じた世界」で「死んだまま生きている」ことは安全で楽だ。
どちらを選ぶかは人それぞれ自由なのだと思う。でも僕は、世界中の人が「変わろう」と思って
毎日をすごすほうが、世の中楽しくなる、そんな気がする。ほんのささいな変化でいい。
それを求めて生きたほうが、人は楽しいはずだ、そう思う。
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