打点や得点圏打率なんて代物が全く意味が無いモノだと教えてくれる粗いさんこと阪神タイガース新井貴浩選手。
彼は何故に勝負所で打てないのか?それを考えることで「勝負所に強い打者、弱い打者」というのを想定できるのではないかという企画。


因みにセイバーメトリクスに「WPA」というのがあって、これは試合状況での働きによって算出される勝利貢献度の指標でこれがあればそれだけで誰が勝負所に強い選手なのか分かるんですがこの指標は算出が大変なのでNPBでは公開されてないというか多分誰も算出していない?誰か算出してくれませんか(笑。

ということで本題。尚、文中の数字は全部10/19時点のものです。
まずは新井貴浩選手はどういう打者であるか考えましょう。
・基本、真ん中付近しか打てない
これ詳細データが確認できず(どっかにないのかな)見てる感覚だけなので間違っているかもしれませんが、少なくとも城島やかつての今岡、ドラゴンズの和田のようにクソボールをヒットしているシーンはほとんど見ないかと。
・選球眼は「良くはない」レベル?
2011年の新井の四球数は38。これはタイガースでは鳥谷の75に次ぐ数字ですがセントラル全体では16番目。新井より打席数が100単位で少ない丸、下園、谷繁、平田、高橋由伸とほぼ変わらないというのは決して「選球眼が良い」とは言えない状況か。ただし見ていてそこまで絶望的に選球眼が悪いとも思わないですが。

続いて実際に勝負所ではどういうことが求められるか。
守備側にとっては打たれると試合に負ける可能性のあるピンチの場面。よって投球内容は下記になるものと想定されます。
・厳しいところに投げる
・甘いところに来るのは失投
・満塁の場合など四球を出したくない場面では、甘いところに投げ込まざるを得ない

これを打者側に転じると下記になるかと思います。
・厳しいところを打てるまたは見送れる
・失投を逃さない

これと「真ん中付近しか打てない、つまり失投を待つしかないが選球眼は良いわけではない」と定義される新井選手を比較すると、なるほど確かにどうでもええチャンスでは打てるが試合を決める局面では打てない、というのも納得できそうな気がします(どうでもええチャンスの時の方が失投は多いと思われる)。

これを簡単に指標として出せないのかしら。
四球が多い→選球眼が良い
安打が多い→失投をヒットにしているまたは厳しいところをヒットにしている
と仮定すると出塁率が高い選手は勝負所に強いと言える?まぁ、そうなると規定打席内でセントラル勝負強い打者十傑に渡辺、平野が入るというなかなか興味深いことになりますが。
また、四球を選べる選手は時に「打ってほしい場面で四球を選んでしまう」ということがあり、次の打者が凡退して結局何にもならない、ということもあります。選球眼がいいからこそ打ってほしい、という気持ちを分かってほしい>鳥谷!!(笑

うーん、やっぱりWPAがほしいなぁ。