10/05/21(金): ビハインド時に投げていたあの投手達
ネタ: 阪神タイガース・野球
投稿者: tetsu
先日、『NumberWeb』で「試合の流れを“リセット”する投手達」という記事が載っていた。ビハインドされている場面で登板し、チームに流れを呼び込んで、逆転勝ちへ繋ぐ。強いチームとはそういう投手がいるものだ(無論、逆転できるだけの打力は必要だが)。タイガースには今季、そういう投手がいない。あれだけの打線を抱えながら逆転しきれない要因はそこにある。近年、JFKの影に隠れながらも、そういう仕事をきっちりこなしてくれていた投手達がいたものだが、何故強力打線の今、彼らがいないのか・・・と思いつつ振り返ります。
2002年
星野政権元年。金澤は星野政権元年最大のヒット作で、防御率は悪いが、同点またはビハインドの場面でのロングリリーフなどで好投し逆転勝ちを呼び込んだ。先日、オリックスからホークスへトレードされましたが、出番あるんでしょうか?
2005年
岡田政権二年目にして優勝イヤー。勝ち試合はJFK、ビハインドの展開ではSHE。「他球団ならSHEでも勝ち試合のリレーで使える」と羨ましがられる。速球とチェンジアップだけで抑えるルーキーハシケンにはワクワクさせられた。
2007年
岡田政権四年目。この年はJFKが最も猛威を振るった年で、オーバーでなく1点あれば7回からJFKで逃げ切れた(なのに優勝できなかったのは打線がしょぼすぎた・・・)。その陰に隠れて、ルーキー渡辺と中継ぎとして安定してきた江草がビハインド展開では活躍。
2008年
岡田政権五年目。ジャイアンツに大逆転優勝された年。打線の力が落ちた夏場以降、渡辺と江草の登板数が急激に増える。オリックスからトレードでやってきたアベケンはWHIPが0点台と「走者を出さずに自チームに流れを呼び込む」という仕事をしっかりこなしていたことが分かる。
今季は当初勝ち試合で投げるハズだった久保田・メッセンジャー・筒井・江草がこぞって二軍落ち。逆にビハインド展開で結果を出していた西村・渡辺が勝ち試合リレーへ昇格した。また、江草も最近一軍へ戻ってきて結果を出し、勝ち試合のリレーは完成しつつある。しかし、先発が三枚落ちで長いイニングを投げられないため、勝ち負け関係なくリリーフ陣が総動員されている試合も目立つ。実際、西村・渡辺・江草を勝ちリレー要員と位置付けると、ビハインド展開要員は川崎のみとなってしまう。鶴のように二軍の若手先発要員を上げてきてロングリリーフで使い、良ければ人手不足の先発へ回す、というルートを確立するべきだろう。そういう点で石川が一軍へ上がってきたのは楽しみにしているのだが、どうやら石川は昨季から二軍でも後ろで投げているようで、先発で使う気が無いんでないかと心配している。
2002年
名前 | 登板数 | 防御率 | 勝 | 敗 | S | WHIP |
金澤健人 | 50 | 4.33 | 5 | 4 | 1 | 1.31 |
星野政権元年。金澤は星野政権元年最大のヒット作で、防御率は悪いが、同点またはビハインドの場面でのロングリリーフなどで好投し逆転勝ちを呼び込んだ。先日、オリックスからホークスへトレードされましたが、出番あるんでしょうか?
2005年
名前 | 登板数 | 防御率 | 勝 | 敗 | S | WHIP |
桟原将司 | 26 | 3.66 | 1 | 0 | 0 | 1.32 |
橋本健太郎 | 51 | 2.30 | 2 | 2 | 1 | 1.11 |
江草仁貴 | 51 | 2.67 | 4 | 3 | 0 | 1.32 |
岡田政権二年目にして優勝イヤー。勝ち試合はJFK、ビハインドの展開ではSHE。「他球団ならSHEでも勝ち試合のリレーで使える」と羨ましがられる。速球とチェンジアップだけで抑えるルーキーハシケンにはワクワクさせられた。
2007年
名前 | 登板数 | 防御率 | 勝 | 敗 | S | WHIP |
渡辺亮 | 53 | 2.47 | 1 | 1 | 0 | 1.30 |
江草仁貴 | 50 | 1.95 | 5 | 0 | 0 | 1.50 |
岡田政権四年目。この年はJFKが最も猛威を振るった年で、オーバーでなく1点あれば7回からJFKで逃げ切れた(なのに優勝できなかったのは打線がしょぼすぎた・・・)。その陰に隠れて、ルーキー渡辺と中継ぎとして安定してきた江草がビハインド展開では活躍。
2008年
名前 | 登板数 | 防御率 | 勝 | 敗 | S | WHIP |
阿部健太 | 32 | 2.96 | 0 | 1 | 0 | 0.89 |
渡辺亮 | 66 | 2.67 | 5 | 2 | 0 | 1.19 |
江草仁貴 | 55 | 2.78 | 3 | 1 | 0 | 1.44 |
岡田政権五年目。ジャイアンツに大逆転優勝された年。打線の力が落ちた夏場以降、渡辺と江草の登板数が急激に増える。オリックスからトレードでやってきたアベケンはWHIPが0点台と「走者を出さずに自チームに流れを呼び込む」という仕事をしっかりこなしていたことが分かる。
今季は当初勝ち試合で投げるハズだった久保田・メッセンジャー・筒井・江草がこぞって二軍落ち。逆にビハインド展開で結果を出していた西村・渡辺が勝ち試合リレーへ昇格した。また、江草も最近一軍へ戻ってきて結果を出し、勝ち試合のリレーは完成しつつある。しかし、先発が三枚落ちで長いイニングを投げられないため、勝ち負け関係なくリリーフ陣が総動員されている試合も目立つ。実際、西村・渡辺・江草を勝ちリレー要員と位置付けると、ビハインド展開要員は川崎のみとなってしまう。鶴のように二軍の若手先発要員を上げてきてロングリリーフで使い、良ければ人手不足の先発へ回す、というルートを確立するべきだろう。そういう点で石川が一軍へ上がってきたのは楽しみにしているのだが、どうやら石川は昨季から二軍でも後ろで投げているようで、先発で使う気が無いんでないかと心配している。