10/05/17(月): マット・マートンへの道
ネタ: 阪神タイガース・野球
投稿者: tetsu
まだ「夏バテするんじゃないか」とか「故障するんじゃないか」とかそんな恐怖を拭い去れたわけではありませんが。試合中も一生懸命メモを取り、守備でミスをしたらすぐに周りの選手と話をして確認するなど少なくともその真面目さにおいて今までの「真面目」と言われていた外国人選手とは一線を画す彼を、「当たり」と言うことに最早躊躇いはない。タイガースが自力で当たりの野手助っ人を連れてきたのは91年のオマリー以来、実に19年ぶり。その間23名のハズレ野手助っ人を獲得し続けてきた。供養の意も込めて、今ここに甦らせます。
メジャー通算226本塁打の実績を年俸27000万で獲得してくるも、通算打率220と1000を越える三振数は見えていなかったのか。この通算成績を考えればタイガースでの数字もその通りと言え、彼としてはベストパフォーマンスを発揮していたとも言える。つまり獲ってきたのがそもそも失敗だったというオチ。亀山をベンチ要員にしてまで使い続けた中村勝広の采配を疑問視する声が増え続ける中、夏場に故障して帰国。故障していなかったらどうなっていたかは考えたくないが、ようやくスタメン復帰を果たした亀山もすぐに故障するという悪循環に陥り、亀山もこの年を最後にほぼ一軍の試合には出なくなるのだった。負の歴史の始まりとしてはこれ以上ない、うってつけの選手。
メジャー通算190本塁打。オマリーを「長打力が無い」という言い訳で解雇してまで獲得。「メジャーの四番」という触れ込みで来日し、開幕当初はいかんなくその力を発揮。3割30本は堅いと思われていたが、夏場から古傷の脇腹痛の再発等で下降線に。最終的に打率256、23本塁打、77打点という微妙な成績に終わるも、この年タイガースは日本人野手が軒並み不調に陥り、この成績でも主力として計算せざるをえない現実があったのか、残留。しかし翌96年は開幕二軍スタートとなり、一軍に上がった直後は代打サヨナラ本塁打を放つなどちょっと働くも、その後は不振のため夏場前にはクビに。巧く使えればもっと活躍できたのではないかという印象は否めないが、当時の戦力ではそんなことができるハズもなく、今でも何となく申し訳ない気持ちになってしまう選手。
来日一年目はグレンと共にクリーンナップを組み、打率278、22本塁打、77打点と数字的にはグレン以上の成績を収める。守備はかなり下手だったが、この成績なら来季は更に期待できるのではないか、ということで残留。しかし二年目は春先に花粉症(のような病気)で球が見えにくいという特殊能力が炸裂し、夏場を前に解雇。彼の応援歌は名曲としてその後多くの助っ人に引き継がれることになるが、残念ながら優勝した2003年にはもう歌われていなかった。グレン、クールボーは未だに「当たりだったのかハズレだったのか」と議論の対象となるが、冷静に考えるとチームが最下位だった時点で「どうでもいい」が正解か。いしいひさいち先生が「もうどんな選手か覚えてられないので『グレンボー』と纏めて覚えることにする」と描いていて「なるほど!」と思ったが何がなるほどだったのか、俺よ。
グレンボーの代わりに獲得した左打ちの方。超オープンスタンスに構えているので遠いアウトコースを攻めたら全く打てないという、RPGでよく出てくる弱点丸分かりのボスキャラみたいな選手。しかし確かにインコースには強く、ツボを持っていた。チームが強ければ下位打線に置いて今のブラゼルみたいに打ったのだろうか?
グレンボーの代わりに獲得した右打ちの方。来日後即故障でほとんど出番無し。そのため評価のしようもないが、その後台湾野球へ行ったりするもあまり活躍していないようなので、解雇は正解だったのか?こういう「よく分からない選手」はシーズン途中に獲得した外国人の醍醐味でもありますが、そろそろ忘れてもいい代表格のような選手でもあります。
97年、タイガースに入団した「ハインウェルズマクドリスト」の一人。前年、3Aで本塁打王を獲得するなど長打力には定評があり、シーズン開幕後そのパワーを遺憾なく発揮していた。この年は四番に桧山を置くなどして彼に下位を打たせることができたのも大きく、このまま面白い存在になってくれるのではと思ったが、5月以降ぱたりと当たりが止まり、ただの安牌に成り下がり二軍落ち。シーズン終盤にちょろっと一軍の試合に出場するも、結局は解雇に。もう一年置いていても面白かったのでは、というファンも多いが、いたところでチームの順位がどうなっていたものでもないのも事実か。
メジャー通算打率3割越えのミスターレッドソックス。キャンプ中に背筋痛で帰国、GWに再来日して試合出場、いきなりタイムリーを放つなど活躍するも、運命の5月11日の東京ドームで自打球を足に当てて骨折すると「神のお告げだ」と言って引退。他球団ファンもよく覚えている、ハズレ外国人としては伝説的存在とも言えるが、所詮は「ハインウェルズマクドリスト」の一人に過ぎない。あの自打球が無ければどうなっていたのか、その実力を見極められなかったのは未だにとても残念。
グリーンウェルの帰国、ハイアットの二軍落ちを受けて獲得。しかし成績はご覧の通り。足を大きく開いて重心を低くする構えが特徴的だったが、見た目通り高めに弱いという、RPGでよく出てくる弱点丸分かりの(略。成績的にも存在を忘れていい選手だが、その構えが印象的過ぎて忘れられない罪な男。因みに「ハインウェルズマクドリスト」とはハイアット、グリーンウェル、コールズ、マクドナルド、シークリストを纏めて覚えるための呼称。コールズは前年ドラゴンズに在籍、マクドナルドは投手のため、今回の特集には含まれないものの、どちらも当たりとは言えず、この年残留した外国人助っ人は元々居た郭李だけという酷い惨状だった。5人獲って5人ともハズレって他のチームでもあったりする??
メジャーでは主に代打として活躍。3割は打てると言われていたが、まぁこんな成績ですわ。メジャーではだいたい年間200打席にも満たない程度なので、ほぼフル出場すればこんなもんと言えばこんなもんなのかもしれない。
パウエル、ハンセンに次ぐ第三の外国人として獲得するも、二軍でもあまり成績を残せずに解雇。その巨体は相当なパワーを秘めているのではと思わせたが、所詮は第三の外国人だったというところか。最近、田口が所属していたアイオワ・カブスのコーチとして田口の日記で話題に。彼は本当にいい人らしく、田口はこのように書いていました。「助っ人、と呼ばれる外国人は結果(数字)を出すことがすべて、と言われればそれまでですが、結果と同じくらい、その選手の持つ個性や人間性も、チームには大きな影響を与えるものです。(中略)タイガースのスカウトさんは、きっとデジの素晴らしい人間性を、きちんと見抜いていたのでしょう」ウィルソンが二軍で当時のタイガースの若手達に好影響を与え、後の野村政権の礎を築いていたとしたら、ちょっと面白いなぁと思いましたが、当時二軍で野村政権で活躍した選手って秀太くらいか?ああでも、秀太の人の良さはこの田口の日記に通ずるものがあるよなぁとも思った。
メジャーではそこそこ活躍。野村政権一年目の助っ人だが、野村監督が決まる前に獲得が決まっており、「現場の意向を無視した補強」と一部では非難されていた。内角に弱いためホームベースから離れて立つという、今ではジャイアンツのルーキー長野がやってるのと同じ戦法を取っていたが、当然弱点バレてインコース攻めにあい完全に調子を崩して終了。長野も同じ攻めで潰せると思うんですが、何故しない?四球が嫌か。まぁ、当時のタイガースならブロワーズを歩かせてもええけど、今のジャイアンツじゃ歩かせるのは嫌なのは分かるが。尚、ブロワーズの契約には「二軍に落とせない」といった項目があることが暴露され、こういった契約内容は当時のタイガースでは珍しくないことが判明。タイガースファンを唖然とさせた。
シーズン前半はホームランを量産し、19本塁打。応援歌の「超人マーク」という歌詞の通り、タイガースファンはバースの再来などとおおいに盛り上がり、30発は確実視されていたが、後半は夏バテしたのか弱点がバレたのか1本塁打に終わる。野村政権元年のこの年、タイガースは前半戦終了時点で借金6とAクラス争いで粘っていたが、ジョンソンの当たりが止まると共にチームも急降下。後半戦は借金19と計25の借金で結局最下位に沈んだ。先述したがグレンボーは当たりかハズレかよく議論されるが、ジョンソンについてはあまり議論されない。それは後半サッパリだめだったという点が原因であることは想像に難くない。
メジャーでは守備固めとして活躍。陽気な性格で印象は悪くないが、ご覧の通りの低打率で、残念ながら一年で解雇。この年遂に新庄が覚醒し、素晴らしい成績を収めたため、助っ人が当たっていれば最下位にはなっていなかったとも言われる。
体重100kgを越える巨漢。元々あまり期待されておらず、キャンプから二軍スタートという有様で、出場僅か13試合で解雇。初本塁打がドラゴンズの岩瀬というのが共通している翌年在籍のペレスと混同しがち。「太っていたのがバトル」と覚えておきましょう。って、もう忘れてもええやろ。
バトルの代わりに入団。巧打のスイッチヒッターで、パワーは無いがそこそこの成績を収める。残留させても面白いでのはないかというファンもいたが、いたところで(略。観客のプラカードで「ハート」「キー」の絵を掲げている人が何度もサンテレビの中継で映されたのが印象的。
メジャー殿堂入りの父を持つサラブレッド。フォームが怪しく、シーズン前から期待薄だった。なかなかホームランが出ない中、甲子園に観に行った試合で「そろそろホームラン打つやろ、フォーム変えたらしいし」とAZ1氏が言ったらホンマに打ったのだけが想い出。
オープン戦は打ちまくり、「バースの再来」と話題に。しかしシーズンに入るとフォークボールに腰砕けのスイングをするなど迫力が失せる。2年後ドラゴンズに入団するが、オープン戦に活躍してシーズンに入るとダメ、という全く同じパターンで終了。この手の選手を思うと、ブラゼルの凄さがよく分かる。いかに自分のスイングで三振できるかが大事なのだと。
第三の外国人。02年にはライオンズの橋本武広とトレードされるなど外国人助っ人としては珍しい扱いを受ける。ライオンズ移籍後は15本塁打と活躍、優勝に貢献したが、その年、星野政権元年でシーズン終盤までAクラス争いを演じたタイガースにおいて、エバンス放出を惜しむ声はほとんど無かった。
開幕当初は四番を打つなど活躍するも、故障のためオフには解雇。星野政権元年は開幕7連勝するなど華々しいスタートを切ったが、夏場に濱中、矢野と主力の故障が相次ぎ、チームも失速。その頃にはホワイトも故障で一軍から姿を消していた。和田、金本の間に背番号6を付けていた選手がいる、というクイズは必ず試験に出ますので覚えておきましょう。
03年に18年ぶり優勝を果たしたタイガースに残された大きな課題が「自力で当たり野手助っ人を連れてくる」というものだったが、その一人目がキンケード。「捕手もできる」という触れ込みだったが、残念ながら捕手起用はなかった。打席ではベースにぴったりくっつくように構えていた上に球を避けるのが下手だったため、26試合で12死球と四球より死球が多い珍しい選手だった。案の定、死球で故障したのはバカバカしい話だが。
メジャーではそこそこ活躍。タイガースでも数字的にはメジャー時代と大差ない成績で、ベストパフォーマンスを発揮していたとは言える。たいした成績ではないが、優勝メンバーとしてその名は刻まれた。
メジャーでは一年だけ活躍するも、基本的にはいまひとつ。シュアな中距離打者、守備もそこそこというマートンと同じような評価だったが、残念ながら結果を残せず。原因はフォームが悪いなど諸説あるが、日本の配球に対応できなかった印象もある。初球ど真ん中を見送り→二球目クソボールを空振り、というパターンをよく見た。調子が悪くても好球必打をし続けることが出来るマートンはやはり凄いということか。
メジャーではそこそこ活躍。数字的にはこの23名中最低で、行くところまで行った感がある。オープン戦からサッパリで、シーズンに入ってもサッパリ。フォード同様、日本の配球に対応できなかった印象が強い。ハズレ外国人はネタにして笑うことでなんとかファンとして心のバランスを取るものだが、メンチはネタにしようが無い程酷かった。「頭がデカイ」だけでは、おもしろ顔のフォードよりはインパクトが弱かった。
以上23名。バルディリスは育成枠獲得のため除外しました。オリックスで頑張れ!!
こうして振り返ると、使い方次第では何とかなった、今の強いタイガースなら何とかなったのではないか、という選手もいるが、強くなってからはそのラインにすら届いていない選手を獲っており、タイミングの悪さというか、外国人獲得のビジョンが適当なのではないかと思わざるをえない。ただ、近年特に、プロ野球全体で野手助っ人の当たり率が下がっており(今季は結構当たりが多いように見えるが)中古外国人の獲得が多いのもそのためだと思われる。外国人助っ人は宝くじのようなものと言われ、だったら獲得にビジョンなど不要なのかもしれないが、マートンが何故当たったのか、は今後詳細に分析していく必要はあるだろう。勤勉さ、どんな状況でも好球必打できる精神力、以外にもまだ何かあるハズだ。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
ロブ・ディアー | 57 | 外・一 | 94 | 70 | 151 | 8 | 21 | 0 |
メジャー通算226本塁打の実績を年俸27000万で獲得してくるも、通算打率220と1000を越える三振数は見えていなかったのか。この通算成績を考えればタイガースでの数字もその通りと言え、彼としてはベストパフォーマンスを発揮していたとも言える。つまり獲ってきたのがそもそも失敗だったというオチ。亀山をベンチ要員にしてまで使い続けた中村勝広の采配を疑問視する声が増え続ける中、夏場に故障して帰国。故障していなかったらどうなっていたかは考えたくないが、ようやくスタメン復帰を果たした亀山もすぐに故障するという悪循環に陥り、亀山もこの年を最後にほぼ一軍の試合には出なくなるのだった。負の歴史の始まりとしてはこれ以上ない、うってつけの選手。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
グレン・デービス | 28 | 一 | 95〜96 | 153 | 252 | 28 | 95 | 2 |
メジャー通算190本塁打。オマリーを「長打力が無い」という言い訳で解雇してまで獲得。「メジャーの四番」という触れ込みで来日し、開幕当初はいかんなくその力を発揮。3割30本は堅いと思われていたが、夏場から古傷の脇腹痛の再発等で下降線に。最終的に打率256、23本塁打、77打点という微妙な成績に終わるも、この年タイガースは日本人野手が軒並み不調に陥り、この成績でも主力として計算せざるをえない現実があったのか、残留。しかし翌96年は開幕二軍スタートとなり、一軍に上がった直後は代打サヨナラ本塁打を放つなどちょっと働くも、その後は不振のため夏場前にはクビに。巧く使えればもっと活躍できたのではないかという印象は否めないが、当時の戦力ではそんなことができるハズもなく、今でも何となく申し訳ない気持ちになってしまう選手。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
スコット・クールボー | 32 | 三 | 95〜96 | 175 | 260 | 24 | 93 | 2 |
来日一年目はグレンと共にクリーンナップを組み、打率278、22本塁打、77打点と数字的にはグレン以上の成績を収める。守備はかなり下手だったが、この成績なら来季は更に期待できるのではないか、ということで残留。しかし二年目は春先に花粉症(のような病気)で球が見えにくいという特殊能力が炸裂し、夏場を前に解雇。彼の応援歌は名曲としてその後多くの助っ人に引き継がれることになるが、残念ながら優勝した2003年にはもう歌われていなかった。グレン、クールボーは未だに「当たりだったのかハズレだったのか」と議論の対象となるが、冷静に考えるとチームが最下位だった時点で「どうでもいい」が正解か。いしいひさいち先生が「もうどんな選手か覚えてられないので『グレンボー』と纏めて覚えることにする」と描いていて「なるほど!」と思ったが何がなるほどだったのか、俺よ。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
ケビン・マース | 32 | 一 | 96 | 63 | 245 | 8 | 42 | 0 |
グレンボーの代わりに獲得した左打ちの方。超オープンスタンスに構えているので遠いアウトコースを攻めたら全く打てないという、RPGでよく出てくる弱点丸分かりのボスキャラみたいな選手。しかし確かにインコースには強く、ツボを持っていた。チームが強ければ下位打線に置いて今のブラゼルみたいに打ったのだろうか?
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
クレイグ・ワージントン | 28 | 三 | 96 | 22 | 267 | 3 | 12 | 0 |
グレンボーの代わりに獲得した右打ちの方。来日後即故障でほとんど出番無し。そのため評価のしようもないが、その後台湾野球へ行ったりするもあまり活躍していないようなので、解雇は正解だったのか?こういう「よく分からない選手」はシーズン途中に獲得した外国人の醍醐味でもありますが、そろそろ忘れてもいい代表格のような選手でもあります。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
フィル・ハイアット | 44 | 三 | 97 | 67 | 204 | 11 | 30 | 3 |
97年、タイガースに入団した「ハインウェルズマクドリスト」の一人。前年、3Aで本塁打王を獲得するなど長打力には定評があり、シーズン開幕後そのパワーを遺憾なく発揮していた。この年は四番に桧山を置くなどして彼に下位を打たせることができたのも大きく、このまま面白い存在になってくれるのではと思ったが、5月以降ぱたりと当たりが止まり、ただの安牌に成り下がり二軍落ち。シーズン終盤にちょろっと一軍の試合に出場するも、結局は解雇に。もう一年置いていても面白かったのでは、というファンも多いが、いたところでチームの順位がどうなっていたものでもないのも事実か。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
マイク・グリーンウェル | 39 | 外 | 97 | 7 | 231 | 0 | 5 | 0 |
メジャー通算打率3割越えのミスターレッドソックス。キャンプ中に背筋痛で帰国、GWに再来日して試合出場、いきなりタイムリーを放つなど活躍するも、運命の5月11日の東京ドームで自打球を足に当てて骨折すると「神のお告げだ」と言って引退。他球団ファンもよく覚えている、ハズレ外国人としては伝説的存在とも言えるが、所詮は「ハインウェルズマクドリスト」の一人に過ぎない。あの自打球が無ければどうなっていたのか、その実力を見極められなかったのは未だにとても残念。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
リード・シークリスト | 12 | 三 | 97 | 25 | 192 | 0 | 4 | 0 |
グリーンウェルの帰国、ハイアットの二軍落ちを受けて獲得。しかし成績はご覧の通り。足を大きく開いて重心を低くする構えが特徴的だったが、見た目通り高めに弱いという、RPGでよく出てくる弱点丸分かりの(略。成績的にも存在を忘れていい選手だが、その構えが印象的過ぎて忘れられない罪な男。因みに「ハインウェルズマクドリスト」とはハイアット、グリーンウェル、コールズ、マクドナルド、シークリストを纏めて覚えるための呼称。コールズは前年ドラゴンズに在籍、マクドナルドは投手のため、今回の特集には含まれないものの、どちらも当たりとは言えず、この年残留した外国人助っ人は元々居た郭李だけという酷い惨状だった。5人獲って5人ともハズレって他のチームでもあったりする??
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
デーブ・ハンセン | 25 | 三 | 98 | 121 | 253 | 11 | 55 | 0 |
メジャーでは主に代打として活躍。3割は打てると言われていたが、まぁこんな成績ですわ。メジャーではだいたい年間200打席にも満たない程度なので、ほぼフル出場すればこんなもんと言えばこんなもんなのかもしれない。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
デジー・ウィルソン | 42 | 外 | 98 | 16 | 167 | 0 | 3 | 0 |
パウエル、ハンセンに次ぐ第三の外国人として獲得するも、二軍でもあまり成績を残せずに解雇。その巨体は相当なパワーを秘めているのではと思わせたが、所詮は第三の外国人だったというところか。最近、田口が所属していたアイオワ・カブスのコーチとして田口の日記で話題に。彼は本当にいい人らしく、田口はこのように書いていました。「助っ人、と呼ばれる外国人は結果(数字)を出すことがすべて、と言われればそれまでですが、結果と同じくらい、その選手の持つ個性や人間性も、チームには大きな影響を与えるものです。(中略)タイガースのスカウトさんは、きっとデジの素晴らしい人間性を、きちんと見抜いていたのでしょう」ウィルソンが二軍で当時のタイガースの若手達に好影響を与え、後の野村政権の礎を築いていたとしたら、ちょっと面白いなぁと思いましたが、当時二軍で野村政権で活躍した選手って秀太くらいか?ああでも、秀太の人の良さはこの田口の日記に通ずるものがあるよなぁとも思った。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
マイケル・ブロワーズ | 61 | 三 | 99 | 73 | 251 | 10 | 43 | 0 |
メジャーではそこそこ活躍。野村政権一年目の助っ人だが、野村監督が決まる前に獲得が決まっており、「現場の意向を無視した補強」と一部では非難されていた。内角に弱いためホームベースから離れて立つという、今ではジャイアンツのルーキー長野がやってるのと同じ戦法を取っていたが、当然弱点バレてインコース攻めにあい完全に調子を崩して終了。長野も同じ攻めで潰せると思うんですが、何故しない?四球が嫌か。まぁ、当時のタイガースならブロワーズを歩かせてもええけど、今のジャイアンツじゃ歩かせるのは嫌なのは分かるが。尚、ブロワーズの契約には「二軍に落とせない」といった項目があることが暴露され、こういった契約内容は当時のタイガースでは珍しくないことが判明。タイガースファンを唖然とさせた。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
マーク・ジョンソン | 42 | 一・外 | 99 | 125 | 253 | 20 | 66 | 1 |
シーズン前半はホームランを量産し、19本塁打。応援歌の「超人マーク」という歌詞の通り、タイガースファンはバースの再来などとおおいに盛り上がり、30発は確実視されていたが、後半は夏バテしたのか弱点がバレたのか1本塁打に終わる。野村政権元年のこの年、タイガースは前半戦終了時点で借金6とAクラス争いで粘っていたが、ジョンソンの当たりが止まると共にチームも急降下。後半戦は借金19と計25の借金で結局最下位に沈んだ。先述したがグレンボーは当たりかハズレかよく議論されるが、ジョンソンについてはあまり議論されない。それは後半サッパリだめだったという点が原因であることは想像に難くない。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
トニー・タラスコ | 42 | 外 | 00 | 102 | 239 | 19 | 57 | 1 |
メジャーでは守備固めとして活躍。陽気な性格で印象は悪くないが、ご覧の通りの低打率で、残念ながら一年で解雇。この年遂に新庄が覚醒し、素晴らしい成績を収めたため、助っ人が当たっていれば最下位にはなっていなかったとも言われる。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
ハワード・バトル | 99 | 三 | 00 | 13 | 227 | 1 | 1 | 0 |
体重100kgを越える巨漢。元々あまり期待されておらず、キャンプから二軍スタートという有様で、出場僅か13試合で解雇。初本塁打がドラゴンズの岩瀬というのが共通している翌年在籍のペレスと混同しがち。「太っていたのがバトル」と覚えておきましょう。って、もう忘れてもええやろ。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
ジェイソン・ハートキー | 61 | 三 | 00 | 76 | 272 | 4 | 27 | 0 |
バトルの代わりに入団。巧打のスイッチヒッターで、パワーは無いがそこそこの成績を収める。残留させても面白いでのはないかというファンもいたが、いたところで(略。観客のプラカードで「ハート」「キー」の絵を掲げている人が何度もサンテレビの中継で映されたのが印象的。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
エドワード・ペレス | 9 | 三 | 01 | 52 | 222 | 3 | 19 | 3 |
メジャー殿堂入りの父を持つサラブレッド。フォームが怪しく、シーズン前から期待薄だった。なかなかホームランが出ない中、甲子園に観に行った試合で「そろそろホームラン打つやろ、フォーム変えたらしいし」とAZ1氏が言ったらホンマに打ったのだけが想い出。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
イヴァン・クルーズ | 42 | 一 | 01 | 70 | 234 | 14 | 34 | 0 |
オープン戦は打ちまくり、「バースの再来」と話題に。しかしシーズンに入るとフォークボールに腰砕けのスイングをするなど迫力が失せる。2年後ドラゴンズに入団するが、オープン戦に活躍してシーズンに入るとダメ、という全く同じパターンで終了。この手の選手を思うと、ブラゼルの凄さがよく分かる。いかに自分のスイングで三振できるかが大事なのだと。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
トム・エバンス | 5 | 三 | 01〜02 | 39 | 242 | 2 | 14 | 1 |
第三の外国人。02年にはライオンズの橋本武広とトレードされるなど外国人助っ人としては珍しい扱いを受ける。ライオンズ移籍後は15本塁打と活躍、優勝に貢献したが、その年、星野政権元年でシーズン終盤までAクラス争いを演じたタイガースにおいて、エバンス放出を惜しむ声はほとんど無かった。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
デリック・ホワイト | 6 | 外・一 | 02 | 73 | 227 | 7 | 21 | 1 |
開幕当初は四番を打つなど活躍するも、故障のためオフには解雇。星野政権元年は開幕7連勝するなど華々しいスタートを切ったが、夏場に濱中、矢野と主力の故障が相次ぎ、チームも失速。その頃にはホワイトも故障で一軍から姿を消していた。和田、金本の間に背番号6を付けていた選手がいる、というクイズは必ず試験に出ますので覚えておきましょう。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
マイク・キンケード | 22 | 三 | 04 | 26 | 233 | 3 | 7 | 1 |
03年に18年ぶり優勝を果たしたタイガースに残された大きな課題が「自力で当たり野手助っ人を連れてくる」というものだったが、その一人目がキンケード。「捕手もできる」という触れ込みだったが、残念ながら捕手起用はなかった。打席ではベースにぴったりくっつくように構えていた上に球を避けるのが下手だったため、26試合で12死球と四球より死球が多い珍しい選手だった。案の定、死球で故障したのはバカバカしい話だが。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
シェーン・スペンサー | 41 | 外 | 05〜06 | 167 | 237 | 15 | 50 | 1 |
メジャーではそこそこ活躍。タイガースでも数字的にはメジャー時代と大差ない成績で、ベストパフォーマンスを発揮していたとは言える。たいした成績ではないが、優勝メンバーとしてその名は刻まれた。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
ルー・フォード | 55 | 外 | 08 | 47 | 225 | 3 | 11 | 0 |
メジャーでは一年だけ活躍するも、基本的にはいまひとつ。シュアな中距離打者、守備もそこそこというマートンと同じような評価だったが、残念ながら結果を残せず。原因はフォームが悪いなど諸説あるが、日本の配球に対応できなかった印象もある。初球ど真ん中を見送り→二球目クソボールを空振り、というパターンをよく見た。調子が悪くても好球必打をし続けることが出来るマートンはやはり凄いということか。
名前 | 背番号 | 守備 | 在籍年 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
ケビン・メンチ | 32 | 外 | 09 | 15 | 148 | 0 | 2 | 1 |
メジャーではそこそこ活躍。数字的にはこの23名中最低で、行くところまで行った感がある。オープン戦からサッパリで、シーズンに入ってもサッパリ。フォード同様、日本の配球に対応できなかった印象が強い。ハズレ外国人はネタにして笑うことでなんとかファンとして心のバランスを取るものだが、メンチはネタにしようが無い程酷かった。「頭がデカイ」だけでは、おもしろ顔のフォードよりはインパクトが弱かった。
以上23名。バルディリスは育成枠獲得のため除外しました。オリックスで頑張れ!!
こうして振り返ると、使い方次第では何とかなった、今の強いタイガースなら何とかなったのではないか、という選手もいるが、強くなってからはそのラインにすら届いていない選手を獲っており、タイミングの悪さというか、外国人獲得のビジョンが適当なのではないかと思わざるをえない。ただ、近年特に、プロ野球全体で野手助っ人の当たり率が下がっており(今季は結構当たりが多いように見えるが)中古外国人の獲得が多いのもそのためだと思われる。外国人助っ人は宝くじのようなものと言われ、だったら獲得にビジョンなど不要なのかもしれないが、マートンが何故当たったのか、は今後詳細に分析していく必要はあるだろう。勤勉さ、どんな状況でも好球必打できる精神力、以外にもまだ何かあるハズだ。
MASA wrote:
自分の周りではジョンソンはハズレとは言われません、というのも前半戦で夢を十分に見させてもらったっていう意見が多いからで…僕もその一人です。