いつかは止まると分かっていたことやし、開幕前から1500で止めるんでないかという予感はあった(適度に休養をとることで金本が更に現役を長く続けることが可能になると思っているので)。


だが、実際止まってみると、物凄い喪失感に襲われている。ファンである自分がそうなのだから、当の金本はどれほどの想いなのか、ちょっと想像を絶する(ひょっとしたら何とも想っていないのかもしれないが)。
連続「フルイニング」出場というのは、身体が丈夫であることは当然だが、そればかりでなく、選手としてとても高い能力が求められる。攻走守全てが揃っていなければできない。打てなければ代打を出されるし、走れなければ代走を出されるし、守備が下手なら守備固めを出される(だから自分は粗いさんやトリーがフルイニング出場していることに違和感を覚える・・・「金本が休まずに出ているから」という考え方は、あまりにも安易過ぎるのではないか?)。そんな中で、1492試合、実に13000以上ものイニングを出場し続けたということの凄さ。今の野球から考えると、恐らくもうこの記録が破られることは無い(今はどんな選手でも休養をとるのが当たり前)。金本という選手を観られる時代に生まれたことに、本当に感謝したい。
「四番打者を守備固めや代走で交代させる必要が無いということは、監督にとって有り難いこと」と言っていたのは、原監督だったか。金本が四番に座り続けてくれることで、タイガースの他の選手達は本当に「楽をしてこられた」ハズだ。タイガースは金本を人身御供として四番に据え、全ての責任を金本に押し付けてきた、金本に甘えてきたとも言える。昨季最終戦、CS出場をかけたスワローズとの神宮決戦の終盤で、チャンスで廻ってきながら初球ファールフライに倒れた時の金本の痛々しさに、泣きそうになった。もうあんな金本は観たくない。
金本を応援してきて一番口にした言葉はおそらく「ありがとう」だが、近年は「ごめんなさい」も増えていた(全く打てる気配が無いように思えて「連続出場は構わんからせめて四番から外せへんのかい」と文句を言ってたら打った時等に)。これからはまた「ありがとう」ばかりになるとうれしい。連続フルイニング出場は止まったが、我々ファンが金本に託す夢はまだある。そう、50歳現役だ。8年後、まだ現役で頑張っている金本を観られると信じて、今は金本の肩が治るのをじっくりと待ちたい。