この作品が、政権交代が為されたこの時期に放映されたという事実に、感心します。40年前が舞台の話なのに、全然今でも通じるお話でした。


原作は事実を元に描いた作品ということでこれが何処まで事実なのかは分かりませんが、何故、政官癒着が蔓延したのかがよく分かるお話でした。政治家は自分の都合で政策を決め、自分に都合の良い官僚に近付き、官僚は出世のために理想を捨て政治家に都合の良い官僚になろうとする。民主党は「官僚主導から政治主導へ」と謳っていますが、自民党と官僚の癒着は政治主導で始まった、という警告をこの作品は発しているような気がします。また、アメリカの我が儘外交、沖縄の基地等の問題は当時からほとんど何も変わっていないのではないかとも思わされました。沖縄返還のために繊維業界が犠牲になっていたなんて社会の授業で習わなかったよ。

なんだかんだで最後の最後に親米派かと思われていた片山さんが実はそうではなかったというところがかっこよく、片山次官時代のお話も観たいと思いました。結局は一番ええバランスを持っていたのは片山さんだったというオチ。

この番組の視聴率がいまひとつだったというのはちょっと残念やなぁ。