なんだかんだで一番面白かったし一番泣いたかも。さすが月9。







7話法医学モノ9話
大学生青春モノ『VOICE』「死者のメッセージを遺族に伝える」
大己(瑛太)とアキ(石原さとみ)の何とも言えない関係


法医学をテーマにした物語ってのは結構目新しいようで、ちょっくらGoogle先生に訊いた感じでは、日本だと2時間ドラマでしかやっていない模様。作中で出てくる『CSI』なんかは科学捜査のお話ですし、「遺体を解剖してそこから何かしらのメッセージを受け取り遺族に伝える」というコンセプトは新しかったと言えるのではないかと。またそれだけでは重たくなりそうなテーマに巧いこと大学生達の青春物語を混ぜ、毎回お話の最後には爽やかな気持ちにさせてくれるこの構成はとても素晴らしかったと思います。脚本の金子茂樹氏は『プロポーズ大作戦』や『ハチクロ』の人らしい。なるほどな、と頷ける内容でした。
個人的なベストエピソードは7話と9話。7話は路上で倒れて亡くなっていた女性を解剖しようとするのを「もう遺体を傷つけないで欲しい」と訴える夫のお話で、解剖には必ず付きまとうお話なのだと思いますが、それに「ここ数日奥さんが繰り返していた奇行」と「母の死因が分からないまま苦しんできたアキの心情」を交え、最終的に判明する奥さんの愛情には我が家も夫婦で号泣(丁度これの放映日に入籍したところだったもので(笑)。9話は事故死として報告され遺族に保険金がおりるハズだった遺体を解剖した結果、自殺であることが分かるが、それは遺族を苦しめるだけなのではないか、と悩むお話で、最終的に「それでも解剖したからこそ遺族に伝えられるメッセージがあった」というところに辿り着いた時には号泣。瑛太はええ演技するわ。
話の性質上、続編はもう無いかなと思いますが、是非続編が観たいと思える、素晴らしい作品だったと思います。大己とアキが結局あの距離感のままだった辺りも個人的には萌え。ラブコメとしてもいい出来だったと思います。