いよいよ御館の乱へ突入、というところですが、謙信は実際どちらを跡継ぎと考えていたのかについては決定的な史料が残っていないらしく、逆に言うとこの時の各自の思惑等は書き手の好きなようにできるということになりますが、果たしてこれから争うことになる景勝と景虎をどう描いていくのか、楽しみです。


跡目争いにはその周りの臣下達やひいては周囲の諸大名の思惑も絡むため、景虎や景勝自身の思惑など大勢に影響しないとも言えます。昔から上杉家というか長尾家では家督争いが年中行事だったこともあり、単にそれらが再燃しただけとも言えるのでしょう。北条家からの養子である景虎を跡継ぎにしない、という考え方は納得できるし、一般的な認知では聡明であるとされていた景虎の方が跡継ぎに向いている、という考え方も納得ができます。何にせよ、絶対的な大義が双方にも無く、景虎は北条家という強力なバックを持っているものの、北条家の台頭を抑えたい武田家の存在もあったり、謙信が倒れてしめしめと思っている織田軍もいたりと混戦必至である御館の乱は、あっという間に上杉家の国力を弱らせ、戦国時代を終焉へと加速させるターニングポイントにもなるのでした。





跡目争い上杉家の没落景勝を攻めきれなかった北条家
積年の因縁御館の乱状況に翻弄される武田家
誰が為の争いか兼続の台頭ニンマリする織田・徳川


最終的にこの争いで得をしたのは誰なのか・・・となると究極的には徳川家康だったりしないかと思ったりしますが、それは飛躍しすぎかなぁ(笑